シークレット・ウインドウ＠映画の森てんこ森

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シークレット・ウインドウ　(2004)

SECRET WINDOW

　映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』を紹介します。『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』は 2004/05/07 の時点で邦題が分からなかったので「シークレット・ウィンドウ」としておいたらほぼ同じ『シークレット・ウインドウ』に決まった。

　映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の解説
　ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』のスタッフとキャスト
■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー（あらすじとネタバレ）※ご注意：『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■ジョニー・デップについてもっと詳しくはこちら...。04/06/26リンク更新
■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の更新記録

>>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ（画面の切り替え）

幸の鑑賞評価：８つ星　

■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』のポスター、予告編および映画データ

シークレット・ウインドウ

Links:	Official Web Site
Trailers:	Quick Time

上映時間 Runtime：	1:36
製作国 Country：	アメリカ　USA
製作会社 Production Company：	Grand Slam Productions [us] Columbia Pictures Corporation [us] Pariah Entertainment Group [ca] Pariah Entertainment Group [us]
全米配給会社 Distributer：	Sony Pictures Entertainment [us] Columbia Pictures [us]
全米初公開 Release Date：	2004/03/12
日本初公開 R. D. in Japan：	2004/10/23　予定
日本公開情報：	ＳＰＥ
ジャンル Genre：	ドラマ／サスペンス／ホラー Drama / Thriller / Horror
MPAA Rating 指定：	Rated PG-13 for violence/terror, sexual content and language.
日本語公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/secretwindow/

●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.

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■映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の解説

　『シークレット・ウインドウ』は、あのカッコいいジョニー・デップが主役の心理的ホラーだ。『シークレット・ウインドウ』の原作はスティーヴン・キングの「秘密の窓、秘密の庭（シークレット・ウインドウ、シークレット・ガーデン）」。それを『ロスト・ワールド／ジュラシック・パーク　(1997) THE LOST WORLD: JURASSIC PARK 』『スパイダーマン　(2002) SPIDER-MAN 』のデヴィッド・コープが監督・脚本した話題の作品。
　湖畔に住むジョニー・デップ扮する売れっ子の小説家のところに正体不明の男が現れ、盗作だと言いがかりをつける。並行して妻の不倫による離婚問題の悩みもあり、盗作の汚名を晴らそうとする間に次々と不可解な事件が・・・。

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【『シークレット・ウインドウ』のスタッフとキャスト】

監督：デヴィッド・コープ　David Koepp　(Directed by)
製作：ギャヴィン・ポローン　Gavin Polone　(producer)
製作総指揮：エズラ・スワードロウ　Ezra Swerdlow　(executive producer)
原作：スティーヴン・キング　Stephen King　(novella Four Past Midnight: Secret Window, Secret Garden)『秘密の窓、秘密の庭』文春文庫刊『ランゴリアーズ』収蔵
脚本：デヴィッド・コープ　David Koepp　(screenplay)
撮影：フレッド・マーフィ　Fred Murphy　(Cinematography by)
配役：アンドレア・ケニオン　Andrea Kenyon　(Casting by)
　　　　パット・マコークル　Pat McCorkle　(Casting by)
　　　　ジョン・パプシデラ　John Papsidera　(Casting by)
　　　　ランディ・ウェルズ　Randi Wells　(Casting by)
音楽：フィリップ・グラス　Philip Glass　(Original Music by)
　　　　ジェフ・ザネリ　Geoff Zanelli　(Original Music by)

出演：ジョニー・デップ　Johnny Depp as Mort Rainey モート・レイニー
　　　　ジョン・タートゥーロ　John Turturro as John Shooter ジョン・シューター
　　　　マリア・ベロ　Maria Bello as Amy Rainey エイミー・レイニー
　　　　ティモシー・ハットン　Timothy Hutton as Ted テッド
　　　　チャールズ・ダットン　Charles Dutton as Ken Karsch ケン・コーシュ　
　　　　レン・キャリオー　Len Cariou as Sheriff Dave Newsome 保安官デイヴ・ニューサム
　　　　ジョーン・ヘニー　Joan Heney as Mrs. Garvey ガーヴィ夫人
　　　　ジョン・ダン＝ヒル　John Dunn-Hill as Tom Greenleaf トム・グリーンリーフ
　　　　ヴラスタ・ヴラナ　Vlasta Vrana as Fire Chief Wickersham 消防署長ウィカシャム
　　　　マット・ホランド　Matt Holland as Detective Bradley 刑事ブラッドレー
　　　　ジリアン・フェラビー　Gillian Ferrabee as Fran Evans フラン・エヴァンス

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＜もっと詳しく＞

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

■映画『シークレット・ウインドウ』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
　私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【シークレット・ウインドウ　第01段落】　　映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』はホラーと言ってもゾッとする殺戮の映画と言うよりも、心理に照準が置かれるスリラー、サスペンスである。だから心理描写と共にスクリーンを盛り立てるのがＢＧＭだ。『シークレット・ウインドウ』では、音楽は
『トゥルーマン・ショー　(1998) THE TRUMAN SHOW 』
『めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』
『テイキング・ライブス　(2004) TAKING LIVES 』等のフィリップ・グラスと、
『ハンニバル　(2001) HANNIBAL 』
『パール・ハーバー　(2001) PEARL HARBOR 』
『タイムマシン　(2002) THE TIME MACHINE 』
『Ｋ－１９　(2002) K-19: THE WIDOWMAKER 』
『マッチスティック・メン　(2003) MATCHSTICK MEN 』
『ラストサムライ　(2003) THE LAST SAMURAI 』
等のジェフ・ザネリという実力者二名を起用している。

【シークレット・ウインドウ　第02段落】　　映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の撮影は
『プロフェシー　(2002) THE MOTHMAN PROPHECIES 』
『ボブ・クレイン　快楽を知ったＴＶスター　(2002) AUTO FOCUS 』
『フレディＶＳジェイソン　(2003) FREDDY VS. JASON 』
等のフレッド・マーフィで、美しく爽やかな湖畔の風景から、暗くて怖～い映像まで上手に撮っている。

【シークレット・ウインドウ　第03段落】　　映画『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』の配役には、
『ボーン・コレクター　(1999) THE BONE COLLECTOR 』
『ゴシカ　(2003) GOTHIKA 』
『デイ・アフター・トゥモロー　(2004) THE DAY AFTER TOMORROW 』アンドレア・ケニオンや、
『閉ざされた森　(2003) BASIC 』のパット・マコークルや、
『わたしが美しくなった１００の秘密　(1999) DROP DEAD GORGEOUS 』
『ザ・ワン　(2001) THE ONE 』
『ウィラード　(2003) WILLARD 』
『エージェント・コーディ　(2003) AGENT CODY BANKS 』
『キャットウーマン　(2004) CATWOMAN 』のジョン・パプシデラらが当たっている。
『シークレット・ウインドウ』出演者の中ではジョニー・デップだけが超有名俳優だ。だから当然、ジョニー・デップ目当てで観る映画デス！

【シークレット・ウインドウ　第04段落】　　なにしろ
『シザーハンズ　(1990) EDWARD SCISSORHANDS 』
『妹の恋人　(1993) BENNY & JOON 』
『ＧＯ！ＧＯ！Ｌ.Ａ.　(1998) L.A. WITHOUT A MAP （クレジット無し）』
『ナインスゲート　(1999) THE NINTH GATE 』
『スリーピー・ホロウ　(1999) SLEEPY HOLLOW 』
『ショコラ　(2000) CHOCOLAT 』
『フロム・ヘル　(2001) FROM HELL 』
『パイレーツ・オブ・カリビアン／呪われた海賊たち　(2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL 』
『レジェンド・オブ・メキシコ／デスペラード　(2003) ONCE UPON A TIME IN MEXICO 』
『シークレット・ウインドウ　(2004) SECRET WINDOW 』
『ネバーランド　(2004) FINDING NEVERLAND 』
『フレンチなしあわせのみつけ方　(2004) ILS SE MARIERENT ET EURENT BEAUCOUP D'ENFANTS / AND THEY LIVED HAPPILY EVER AFTER （クレジット無し）』
『チャーリーとチョコレート工場　(2005) CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY 』等、輝かしい実績のある、ハリウッドの大スター、セレブに上り詰めたジョニー・デップだから！
（※ジョニー・デップについてもっと詳しくはこちら...。04/06/26リンク更新）

【シークレット・ウインドウ　第05段落】　　さて映画『シークレット・ウインドウ』が始まる。ドキドキ･･･。
嵐のような真っ暗な画面で、ジョニー・デップは車の運転席で正面を見据えている。「車を引き返してここから立ち去れ、今すぐに。戻るな、いいな、戻るなよ。」後から考えると、この声は小説の中の台詞なのかもしれない。雪の激しく舞う中を、郊外のとあるモーテルに引き返し、管理人室からルームキーを勝手に持ち出すと、モーテルのある部屋に鍵を開けて突入する。ベッドの中に男女が。修羅場となる現場。女性はモート・レイニー（ジョニー・デップ）の妻エイミー（マリア・ベロ：
『デュエット　(2000) DUETS 』
『ボブ・クレイン　快楽を知ったＴＶスター　(2002) AUTO FOCUS 』等に出演）
で、一緒にいた男は共通の友人テッド（ティモシー・ハットン）だった。

【シークレット・ウインドウ　第06段落】　　それから半年。モート・レイニーは妻エイミーとは別居して、森の中の湖畔の別荘で独り暮らしをしている。モートは人気のカリスマ小説家なのだが筆が進まない時が随分ある。今日も数行書いたきりいいアイデアが浮かばず、破れかぶれのソファで寝転んでばかりいる。この湖畔の小屋は執筆活動に最適だと思われるが、ちっともはかどらない。この地はニューヨーク州 New York の郊外と設定されており、実際はカナダのケベック州 Quebec, Canada でロケされている。

【シークレット・ウインドウ　第07段落】　　そんなある日、玄関ドアがガタガタし、見知らぬ男が立っていた。牧師風の黒い縁あり帽子を被った、南部なまりの言葉を話す気味の悪い男である。出し抜けに「お前は俺の小説を盗作した。」というその男は、ジョン・シューター（ジョン・タートゥーロ：
『Ｍｒ．ディーズ　(2002) MR. DEEDS 』
『Ｎ.Ｙ式ハッピー・セラピー　(2003) ANGER MANAGEMENT 』等に出演）
と名乗る。そんな覚えはないからとモート・レイニーは相手にしないが、このことは口外無用だと釘を刺す男。モートはその男を無理やり帰らせた。ジョン・シューターは車で立ち去るが、モートは玄関の外に原稿が残されているのに気付いた。「著者ジョン・シューター」「 Sowing Season （種まきの季節）」と表紙にタイプされた端の折れ曲がったその原稿を一応は手にとるモート。そんなの聞いたことないし読んだこともない、と独り言をいって、すぐに屑入れにポイ。

【シークレット・ウインドウ　第08段落】　　また自分の執筆活動をしようと思うがはかどらない。モートは飼い犬のチコに話しかける。モートはペットのワンちゃんを可愛がっている様子。階下では掃除のおばさんガーヴィ夫人（ジョーン・ヘニー：
『スパイダー／少年は蜘蛛にキスをする　(2002) SPIDER 』等に出演）
が掃除機で喧しく音を立てている。定期的に掃除に通っている初老の婦人だ。何か食べるものでも料理しましょうかと言っても、モートは自分で作るからいいと言う。もっとも、独り暮らしのモートが作るのはサンドイッチくらい。あとは、ドリトス（ Doritos トウモロコシのチップス）とマウンテンデュー（ Mountain Dew ペプシコーラ社の清涼飲料)）をソファに寝転びながら口にするのが常だ。また、タバコは他人には禁煙していると言っているけど、内緒でこっそり吸うタイプである。

【シークレット・ウインドウ　第09段落】　　テラスにはまた同じ原稿が置いてあったのをガーヴィ夫人が見つけてとっておいてくれた。雇い主のモートが偽名か別名で書いたものかと思っていた。違うよ、そんなもの僕が書いたのではないよ、と説明して手にしたその原稿を、今度は目を通してみる。すると「女を殺して埋めた。…彼女が愛していた庭に埋めた・・・。」という文句がタイプされている。それで、書棚から一冊の本を取り出して中身を比べてみる。それは「 Everybody Drops A Dime （誰でも 10 セント玉を落とす＝誰でも電話をかける）」というモート・レイニー本人著の書物だ。その本の中の「シークレット・ウインドウ Secret Window （秘密の窓）」という短編小説を一字一句、ジョン・シューター称する男が置いていった原稿と比較してみると、そっくりではないか。でも、終わり方が違うようだ。ジョン・シューターは“ The only thing that matters is the ending. （唯一重要なのは、終わり方なのだ。） ”とこれから何度も口にする。

【シークレット・ウインドウ　第10段落】　　その時、突然モートは思い起こす。以前その部屋で、妻エイミーが微笑みながら自分に話しかけていたことを。「戸棚の裏側に秘密の窓があってね、その窓からは秘密の庭が見えるのよ。」これが、原作スティーヴン・キングの「 Secret Window, Secret Garden （邦題：『秘密の窓、秘密の庭』）」の由来なのだろう。映画では、そのタイトルの前半分を取って『シークレット・ウインドウ　SECRET WINDOW 』としている。スティーヴン・キングの物語はハッとするどんでん返しが面白く、
『ショーシャンクの空に　(1994) THE SHAWSHANK REDEMPTION 』
『グリーンマイル　(1999) THE GREEN MILE 』
『ドリームキャッチャー　(2003) DREAMCATCHER 』
等、何作も映画化されている。

【シークレット・ウインドウ　第11段落】　　別居中の妻エイミーは、ニューヨークの住宅街リバーデイル Riverdale の屋敷に、不倫相手のテッドと暮らしている。その家はモート・レイニーと妻エイミー二人の名義のものだ。テッドはもうエイミーの事実上のパートナーになっているが、離婚届を出すのにはモートは渋っている。そんな別居中とは言え、お互いに電話連絡はたまにしているようだ。俺は盗作なんかしていない、とソファで丸くなっているモートにエイミーから電話がかかる。それで、小説「シークレット・ウインドウ　 Secret Window 」を覚えているよねとモートは話す。

【シークレット・ウインドウ　第12段落】　　すると、またあの男ジョン・シューターが現れる。ミシシッピ州 Mississippi の酪農農場からはるばるやって来たと言う。盗作と責め立てるが、どちらが先に書いたかが問題であるから、いつ書いたかお互いに確認し合う。ジョン・シューターは７年前、 1997 年に書いたと。モート・レイニーは、 1994年後半に書いて、 1995 年の 6 月に雑誌に載ったのが発行されたと主張する。それを嘘だと言い張るジョン・シューターは、モートに証明するように強く脅すのだ。三日間やるから、その雑誌が出版されたのを証明しろと。そしてリバーデイルに住むモートの別居中の妻エイミーの名まで出すので、離婚騒動のこんな時にそんなことやめてくれとモート・レイニーはますます苛立ってくる。この話し合いは屋外でしていたので、モートの知り合いのトラックがその時通りがかって目撃している。ジョン・シューターは、戦いを始めたらどちらかが死ぬまで終わらない、と不気味な言葉を残して去って行った。

【シークレット・ウインドウ　第13段落】　　モートは頭がいっぱいになって、電話線を抜いてまたソファで仮眠。急流に落ちる怖い夢で目を覚ますと、真夜中だと言うのに飼い犬のチコが外の気配に反応して出て行った。すると、玄関に貼り紙。「三日だけだぞ。警察には言うな。」そして真っ暗な庭で、チコの死体が。犯人はハンマーを投げつけて殺したのだった。モートは無言でチコを土に埋める。そして、流石に犬を殺されたので、警察に届けることにした。翌朝、町の保安官デイヴ・ニューサム（レン・キャリオー：
『１３デイズ　(2000) THIRTEEN DAYS 』
『アバウト・シュミット　(2002) ABOUT SCHMIDT 』
『 Shall we Dance?　シャル・ウィ・ダンス？　(2004) SHALL WE DANCE? 』等に出演）
に不審者の来訪と飼い犬の殺された件を届けるが、この保安官はどうも仕事熱心でない。

【シークレット・ウインドウ　第14段落】　　そこで、ニューヨーク市内の近代的ビルにある探偵事務所に依頼に行った。その探偵はケン・コーシュ（チャールズ・ダットン：
『ゴシカ　(2003) GOTHIKA 』
『ファイティング×ガール　(2004) AGAINST THE ROPES 』等に出演）
といい、以前にも盗作の件でモート・レイニーが依頼して解決してもらった経歴がある。因みに、この役はヴィング・レームズ Ving Rhames （
『Ｍ：Ｉ－２　(2000) MISSION: IMPOSSIBLE 2 / M:I-2 』
『デッドロック　(2002) UNDISPUTED 』
『リロ＆スティッチ　(2002) LILO & STITCH 』
『ドーン・オブ・ザ・デッド　(2004) DAWN OF THE DEAD 』等に出演）
にオファーされていたが、撮影スケジュールの関係で断ったそうだ。

【シークレット・ウインドウ　第15段落】　　ケン・コーシュ探偵にも指図され、モートは別居中の妻エイミーとテッドが同棲しているリバーデイルの自宅に車を向けた。証拠となる小説「シークレット・ウインドウ　 Secret Window 」の載っている雑誌を取りに行くためだ。しかし、家のそばに到着すると、エイミーとテッドが仲良くキスして車で外出するのを見て機会を失う。この時モートは愛車チェロキー Cherokee の運転席で口ずさむ。まるで詩を読んでいるように。“ This is not my beautiful house. This is not my beautiful wife. Anymore. （これは私の美しい家ではない、これは私の美しい妻ではない、もはや･･･。）”という台詞は、トーキング・ヘッズ Talking Heads というアーティストグループの歌「♪ワンス・イン・ア・ライフタイム Once in a Lifetime 」からとられたそうだ。

【シークレット・ウインドウ　第16段落】　　雇った探偵のケン・コーシュは、先日モート・レイニーと招かれざる客ジョン・シューターが屋外で口論している最中にトラックで通りがかったトム・グリーンリーフ（ジョン・ダン＝ヒル）が何か手掛かりになるかもしれないので当たってみるつもりだ。探偵はＮＹ市内からこの湖畔の町まで来ていて、宿泊は７号線のモーテル（つまり半年前にモートが妻の不倫現場をおさえたモーテル）にする。一日 500 ドル（＄１＝￥ 110 換算で５万５千円）という高給で、モートが湖畔のコテージに帰宅する前に家の内外をチェックもしてくれているのだが、その夜、探偵が帰った直後、また不審な気配が。すると、バスタブに一匹の小さなネズミが。モートは布でソロリとネズミをくるみ、どうするのかと思ったら、庭に出て行って森に放してやるのだ。

【シークレット・ウインドウ　第17段落】　　真面目な顔してジョニー・デップがこれをするのでこのシーンは笑ってしまう。また、モートが犬も可愛がっていたし、このネズミも殺さないしで、動物に優しい人物だと描かれている。そして、その直後にまたジョン・シューターが出現してモートは暖炉の‘火箸（ひばし）’で殴りかかるが、いとも簡単に払われてしまう。モートは弱いんだ…。

【シークレット・ウインドウ　第18段落】　　そんなことがあって、また電話線は抜いて睡眠をとった。翌朝、電話を繋いだとたんにかかってきたのは別居中の妻エイミーからで、何と、リバーデイルの屋敷が何者かに放火されて焼け落ちたと。エイミーは憔悴している。モートはとり合えず現場に急行した。消防署長ウィカシャム（ヴラスタ・ヴラナ：
『白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
『タイムライン　(2003) TIMELINE 』
『デイ・アフター・トゥモロー　(2004) THE DAY AFTER TOMORROW 』等に出演）
やＮＹ市警の刑事ブラッドレー（マット・ホランド：
『トータル・フィアーズ　(2002) THE SUM OF ALL FEARS 』
『デイ・アフター・トゥモロー』等に出演）
らが現場検証している最中だ。

【シークレット・ウインドウ　第19段落】　　モート・レイニーと妻エイミーは、法律事務所で係官（ジリアン・フェラビー：
『ケイティ　(2002) ABANDON 』等に出演）
から財産等の話し合いをされる。その際、妻の現在の同棲相手テッドも同席して書類を読もうとするのをモートは好ましく思わない。読む権利はないとして、その場からテッドを追い出す。この後、テッドに出身地を尋ねると、テネシー州 Tennessee だと答える。そこのシューターズ・ベイ Shooter's Bay という小さな町だと。ミシシッピからは遠いと言うが。あの不審な男ジョン・シューターと何か関連がありそうな…。

【シークレット・ウインドウ　第20段落】　　探偵から連絡が入り、トム・グリーンリーフは先日モート・レイニーとジョン・シューターが屋外で口論している時トラックで通りがかった際、モート・レイニーしか見ていないと証言していると。ジョン・シューターは誰かに雇われているのではないかと、探偵は考え始める。雇われてモートの犬を殺し、屋敷を全焼させ、モートを怯えさせようとしているのだと。そこで、探偵とモートは翌朝９時にコーヒーショップで待ち合わせる約束をして、モートは寝付く。けれどもまた寝苦しくて朝寝坊をしてしまった。慌てて車に乗ろうとすると、キーがないし、黒いあの帽子がテラスに落ちているし、車のドアは開いたままだ。それにキーは刺さったまま。町のコーヒーショップに 10:15 に赴くと探偵は来ていなかった。店員によると、９時にも姿を見せていないと言う。何があったのだろう。

【シークレット・ウインドウ　第21段落】　　帰途にガソリンスタンドで妻の現パートナーのテッドに遭遇するモート。テッドは離婚届にサインを貰いに森のモートの小屋に向かうところだったと語るが、モートは怒って断る。そしてモートが帰宅すると、ジョン・シューターから電話が入り、先日の屋外で話した場所にすぐに来るように言ってきた。午後 2:15 のことである。行くと、車の中で二人の男が殺されて血まみれに。一人は探偵のケン・コーシュ、もう一人はトム・グリーンリーフだろうか。モートは、自分の小説「シークレット・ウインドウ　Secret Window 」が掲載されている雑誌が郵便局付けで送られてくるのを３時に受け取りに行かねばならない。焦ったモートは、二人の死体を乗せたまま、車をニュートラルにして押し、崖から湖に突き落とす。その時、モートは自分の腕時計が引き千切れて車と一緒に落ちて行ったことに気付かない。

【シークレット・ウインドウ　第22段落】　　だんだんハラハラしてきた。次は別居中の妻エイミーから電話で、離婚届のサインをしてと頼まれる。エイミーの方でも何か焦ってきているようだ。モートは当然、癇癪（かんしゃく）を起こす。もう３時だから、証拠となるあの雑誌を受け取りに行かねば。そして受け取りに行くと、郵便局員の若い女性は「あなたのしたことを見たわよ。」と意味ありげな視線を投げかげる。ドキドキするモート。とり合えず出て、雑誌を「シークレット・ウインドウ　Secret Window 」のページにめくると、何と十ページほどが切り取られているではないか。これではジョン・シューターの持ってきた原稿と照らし合わせて、「盗作」だと責められているその同じ箇所の文章がそれ以前に出版されていたという証拠になれない。窮地のモート・レイニー。

【シークレット・ウインドウ　第23段落】　　ここで、家の中で鏡を見て自分自身に話しかける話題のシーン。ジョニー・デップが鏡のジョニー・デップに向かって話すと、鏡の方のジョニー・デップは別のことを返事する。つまり独り芝居のような感じだ。この時に朗々と独りで囁く台詞“ When Sister Veronica found out about the windows she withdrew the school from the competition. ”は、映画『ローズマリーの赤ちゃん　(1968) ROSEMARY'S BABY 』ヒロインのローズマリー・ウッドハウス（ミア・ファロー Mia Farrow ）の最初の夢の台詞からとられている文句だそうだ。また、鏡に顔を向けると鏡にはジョニー・デップの頭の後ろ側が映るシーンは、ベルギーのシュルレアリスムの画家ルネ・マグリット Rene Magritte ( 1898-1967 )の画風を引用しているそうである。マグリットは、山高帽を被った神秘的な男性をよく描いたそうだが、その帽子は、この映画『シークレット・ウインドウ』でジョン・シューターが被っているものとは違うとか。いずれにせよ、この映画『シークレット・ウインドウ』には、色々なシーンで他の芸術のパロディが挿入されているのだ。

【シークレット・ウインドウ　第24段落】　　因みに、鏡で映るのが異なる姿だというのは
『メイド・イン・マンハッタン　(2002) MAID IN MANHATTAN 』のポスターや、
『ソフィーの世界　(1999) SOFIES VERDEN / SOPHIE'S WORLD 』
で池の畔の小屋でソフィが鏡の中の少女と対面するシーン等でも使われるテクニックだ。この鏡が怖い。映画『シークレット・ウインドウ』でジョニー・デップ扮するモート・レイニーが鏡と向かい合っているうちに、真実が暴露し始める。・・・

◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
　ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !

【シークレット・ウインドウ　第25段落】　　ジョン・シューターは存在しない。家を焼いたのも、モート自身。トム・グリーンリーフが男を目撃していないと語ったので、探偵とグリーンリーフを殺したのも自分。ハンサムなジョニー・デップが、髪を振り乱して壮絶な形相になっている。そこに、別居中の妻エイミーが離婚届にサインをしてもらいに車で到着した。すると、夫モートのチェロキーの座席から、雑誌から切り取られていた小説「シークレット・ウインドウ　Secret Window 」の数ページが風に舞っている。訝しげなエイミー。コテージに入ると、足の踏み場もないような紙屑の散らかりよう。そして SHOOTER （盗作だと責めてきた男ジョン・シューターの苗字）という文字が壁や天井に幾つも幾つも刻まれている。異様な光景だ。

【シークレット・ウインドウ　第26段落】　　するとモートが狂人の目をして、黒い例の帽子を被って出現した。逃げ惑う妻エイミーを襲い、ハサミで刺し殺す。そこにエイミーを追ってやって来たエイミーの彼氏テッド。このテッドもいとも容易くモートはスコップとピッケルで殺害するのだ。・・・これで小説「シークレット・ウインドウ　Secret Window 」の終わり方は完結できた。これが最高のエンディングなのだ。ジョン・シューターは言っていた（存在しないけど、モート・レイニー自身の別の姿であろう）。“ The only thing that matters is the ending. （唯一重大なのは、エンディングなのだ。） ”と。

【シークレット・ウインドウ　第27段落】　　後日、生まれ変わったように明るい顔になったモート・レイニー。あれ以降、執筆活動もはかどっているようである。保安官が立ち寄ると、モートは昼食にトウモロコシの茹でたのをガブリとする。そしてカメラは、あの“シークレット・ウインドウ秘密の窓”から見た“シークレット・ガーデン秘密の庭”へ。そこにはトウモロコシが勢いよく生い茂っている。その地面の下には妻エイミーとテッドが・・・？

【シークレット・ウインドウ　あとがき】　　こういうホラーっぽくない心理ホラーだった。ジョニー・デップの主人公モート・レイニーの名モート Mort は「死」関連の意味がある語だ。それに、ジョン・シューターの苗字シューター Shooter は「射撃手」ということだから、何か言葉遊びしている感じ。あと、一つだけ理解できない点があるのデス。モート・レイニーは何故、飼い犬チコを殺したのか？

以上。
＜もっと詳しく＞からスペースを含まず10036文字／文責：幸田幸

参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集
　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
　　　　　　IMDb
　　　　　　allcinema ONLINE
　　　　　　Nostalgia.com
　　　　　　CinemaClock.com
　　　　　　公式サイト（英語版）
　　　　　　　http://www.sonypictures.com/movies/secretwindow/
　　　　　　関心空間：芸術情報サイト「art-info.」
　　　　　　　http://www.kanshin.com/index.php3?mode=keyword&id=359812

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2004年05月07日の時点で[ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.

■映画『シークレット・ウインドウ　SECRET WINDOW 』の更新記録
2004/05/07新規：ファイル作成
04/06/26更新： ◆ジョニー・デップについてもっと詳しく/別ファイル作成
2004/07/11更新： ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式
2004/10/02更新： ◆タイトル変更
2004/12/13更新： ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/02/19更新： ◆リンク追記
2005/03/30更新： ◆データ追加
2005/10/06更新： ◆追記

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幸田　幸
coda_sati@hotmail.com

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