レナードの朝
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映画の森てんこ森■映画レヴュー
レナードの朝　(1990)
AWAKENINGS
映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』をレヴュー紹介します。 　映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』を以下に目次別に紹介する。 ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の解説及びポスター、予告編 　ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の映画データ ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の二大キャスト ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』のスタッフとキャスト ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の＜もっと詳しく＞ 　＜もっと詳しく＞は映画『 レナードの朝 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー（あらすじとネタばれ）です。※ご注意：映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の結末 ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』のセイヤー医師のモデル ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の嗜眠性脳炎とは？ ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の感想 ■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ（画面の切り替え）
幸の鑑賞評価： ８つ星
■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の解説及びポスター、予告編
レナードの朝	■映画『 レナードの朝　AWAKENINGS 』の解説 　映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』は、オリバー・サックス医師の実話をもとにした小説「目覚め」［原題： Awakenings ］の映画化である。映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』は、「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」（ 1986 ）「ビッグ」（ 1988 ）の監督ペニー・マーシャルのヒューマン・ドラマ。 1990 年第 63 回のアカデミー作品賞にノミネートされた本作『 レナードの朝 』で彼女は一流監督の仲間入りを果たす。 　幼い頃にウイルスによる伝染性の嗜眠性脳炎にかかり 30 年眠り続けているレナード（ロバート・デニーロ：『 未来世紀ブラジル　(1985) BRAZIL 』『 アナライズ・ユー　(2002) ANALYZE THAT 』等）。新しく赴任してきた医師セイヤー（ロビン・ウィリアムズ：『 パッチ・アダムス　(1998) PATCH ADAMS 』『 ストーカー　(2002) ONE HOUR PHOTO 』等）は新しい薬Ｌドーパを実験的に投与し、レナードを始めとする嗜眠性脳炎患者を目覚めさせることに成功するが…。 　胸を打つ実話に、二大演技派スターのロバート・デニーロとロビン・ウィリアムズの共演とくれば、感激しないはずがない。ロバート・デニーロは、『 レナードの朝 』で 1990 年第 63 回のアカデミー主演男優賞にノミネートされた。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com. Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の映画データ
上映時間 120分 　製作国 アメリカ 　公開情報 Ｔｒｉ＝ＣＯＬＴＲＩ 　初公開年月 1991/04 　ジャンル ドラマ 　《公開時コピー》−実話には、本物の感動がある− 　《米国コピーTagline》There is no such thing as a simple miracle.
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■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の二大キャスト
●ロバート・デニーロ as レナード 『 タクシードライバー　(1976) TAXI DRIVER 』 『 １９００年　(1976) NINETEEN HUNDRED 』 『 ディア・ハンター　(1978) THE DEER HUNTER 』 『 恋におちて　(1984) FALLING IN LOVE 』 『 未来世紀ブラジル　(1985) BRAZIL 』 『 アンタッチャブル　(1987) THE UNTOUCHABLES 』 『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』 『 ケープ・フィアー　(1991) CAPE FEAR 』 『 恋に落ちたら…　(1993) MAD DOG AND GLORY 』 『 ＲＯＮＩＮ　(1998) RONIN 』 『 アナライズ・ユー　(2002) ANALYZE THAT 』 『 ミート・ザ・フォッカーズ (原題) (2004) MEET THE FOCKERS 』 『 ハイド・アンド・シーク／暗闇のかくれんぼ　(2005) HIDE AND SEEK 』等に出演、 『 アバウト・ア・ボーイ　(2002) ABOUT A BOY 』ではプロデューサー。 ●ロビン・ウィリアムズ as セイヤー医師 『 いまを生きる　(1989) DEAD POETS SOCIETY 』 『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』 『 フック　(1991) HOOK 』 『 アラジン　(1992) ALADDIN 『 ミセス・ダウト　(1993) MRS. DOUBTFIRE 』 『 ジュマンジ　(1995) JUMANJI 』 『 グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち　(1997) Good Will Hunting 』＜ 1997 年アカデミー助演男優賞受賞＞ 『 パッチ・アダムス　(1998) PATCH ADAMS 』 『 A.I.　(2001) ARTIFICIAL INTELLIGENCE:AI 』 『 インソムニア　(2002) INSOMNIA 』 『 ストーカー　(2002) ONE HOUR PHOTO 』 『 デス・トゥ・スムーチー　(2002) DEATH TO SMOOCHY 』 『 ファイナル・カット　(2004) THE FINAL CUT 』 『 ロボッツ　(2005) ROBOTS 』
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【『 レナードの朝 』のスタッフとキャスト】
監督： ペニー・マーシャル　Penny Marshall 製作： ウォルター・Ｆ・パークス　Walter F. Parkes 　　　　ローレンス・ラスカー　Lawrence Lasker 製作総指揮： ペニー・マーシャル　Penny Marshall 　　　　アルネ・シュミット 　　　　エリオット・アボット　Eliott Abbott 原作： オリヴァー・サックス Oliver Sacks 脚本： スティーヴン・ザイリアン　Steven Zaillian 撮影： ミロスラフ・オンドリチェク　Miroslav Ondricek 編集： ジェラルド・Ｂ・グリーンバーグ　Gerald B. Greenberg 音楽： ランディ・ニューマン　Randy Newman 出演： ロバート・デ・ニーロ　Robert DeNiro　レナード 　　　　ロビン・ウィリアムズ　Robin Williams　セイヤー医師 　　　　ジュリー・カヴナー　Julie Kavner　エレノア 　　　　ルース・ネルソン　Ruth Nelson　ロウ夫人 　　　　ジョン・ハード　John Heard　カウフマン医師 　　　　ペネロープ・アン・ミラー　Penelope Ann Miller　ポーラ ▲TOPへ
＜もっと詳しく＞
ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー 【レナードの朝　序】　　何故だか分からないがアメリカ合衆国中に広まった恐ろしい病気、嗜眠性脳炎（しみんせいのうえん）のために、1920 年代と 1930 年代から眠ったままの状態に陥っている患者達がいた。これは、1960 年代後半にその患者達を目覚めさせることができるかを調べるために実験的な薬の使用を決めた有名な精神科医の真実の物語である。 【レナードの朝　第01段落】　　 1969 年、マルコーム・セイヤー医師［実在人物であるこの物語の著者で精神科医のオリバー・サックス医師］（ロビン・ウィリアムズ）は、ニューヨークにあるベインブリッジ病院でさまざまな患者を扱う臨床精神科医としての職を得た。しかし、彼には実際の人間を扱った経験など全くなかった。セイヤーはこの不思議な生きた患者の集団をただただ入院させているだけではなく、彼らのために何かをしてあげたいと思う、優しくて思いやりのある人物だった。 【レナードの朝　第02段落】　　彼がまず興味を持ったのは、ルーシーという老女で、意識がなく天井を見続けているようにじっと座っているのだが、自分に向かって投げられたボールを素早くキャッチすることができる。同じようなことが出来る患者達を集め、彼らに共通している事柄を調べていく。看護師のエリノア（ジュリー・カヴナー）の励ましもあり、こうして彼はＬドーパ［ドーパミンの先駆物質］といわれる新薬を試してみる決意をする。その薬はこれまではパーキンソン病（神経系に作用する病気）の治療に使われているもので、この眠り病と呼ばれる病気に苦しむ患者に試されたことは一度もなかった。 【レナードの朝　第02段落】　　セイヤー医師が最初にその薬を投与した患者が驚くべきことに三十年の眠りからゆっくりと目覚めたのだ。その患者は 1939 年からずっと眠り続けていたレナード・ロウ（ロバート・デニーロ）という穏やかで優しい中年男性だ。セイヤー医師は嗜眠性脳炎患者全員をＬドーパで目覚めさせようと、すぐに病院を納得させる行動に出る。費用がかかり過ぎるため、病院側は否定的な態度をとるが、病院スタッフからのカンパ、レナードの８ミリを見た病院の寄付団体の人々から資金を得、実行できるようになる。最初は正真正銘の医学的奇跡が起こっているように見えていた。勿論患者達は、自分達が人生の大半を眠って過ごしてきたという現実、自分達がもう若くはないという現実に直面しなければならなかった。 【レナードの朝　第04段落】　　レナードは神経障害と戦っていたが、自分ができることや自分が失ってしまった全ての経験は何でもしてみたいと思うのだった。ひどく恥ずかしがりやで内気だが思いやり深いセイヤー医師は、レナードが失われた時を少しでも取り戻すことができるように、またレナードはセイヤー医師がその薬についてできる限りの知識が得られるようにと、お互い協力し合う素晴らしい関係を築いていく。長い間レナードを献身的に看病してきた彼の母親は息子の回復を心から喜ぶが、五十男の思春期に少々戸惑ったりもする。 ・・・ ▲TOPへ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 　ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【レナードの朝　第05段落】　　しかし、悪いことに、はじめに考えられていたほどＬドーパが奇跡の薬ではなかったということが結局明らかになってしまう。セイヤー医師、病院のスタッフ、勿論レナードや他の患者達は再び長い眠りが訪れる可能性にゆっくりとそして確実に直面していく。手足が痙攣し、呂律も回らない。せっかく目覚めることができたのに、自分の意思とは関係なく人生が奪われてしまう。レナードは荒れる。病院に父を見舞いにくるポーラ（ペネロープ・アン・ミラー）はレナードが初めて愛した女性だ。しかし、痙攣で体が思うようには動かなくなっているレナードは、「会うのはこれきりに」と食堂で彼女に言う。心優しいポーラは、ダンスをしたことがないというレナードの手を自分の腰にあて、ダンスをしようとする。ポーラに身を任せてダンスをしているうちに、レナードの痙攣は治まっていくのだった。痙攣する体で必死に窓辺に向かい、帰っていくポーラの姿を鉄格子の間から見送るレナード。レナードは他の患者達と同じように再び眠りにつく…。 ▲TOPへ ■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』のセイヤー医師のモデルとなったサックス医師 　オリバー・サックス氏は、1933 年にロンドンに生まれ、オックスフォード大学で神経学を学んだ後、60 年にアメリカにわたり、偏頭痛、知能障害、脳炎後遺症の治療に従事している神経内科医。「 20 世紀の偉大なクリニカル・ライター」（ＮＹタイムズ）として有名で、他の彼の著書の映画化作品には、「アット・ファースト・サイト」（ 1998 ）がある。また、観てみたい。 ▲TOPへ ■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』　嗜眠性脳炎 ［ encephalitis lethargica ］とは？ 　第1次大戦時（ 1916 〜 1917 ）の流行で、エコノモ［ Economo,C.V. ］ が初めて独立疾患として記載した。日本でも、1919 年頃に流行したが、その後はほとんど見られない。日本脳炎との違いは、冬期に流行する、病状が全体に軽く、亜急性の経過をとる、生理的睡眠に近い嗜眠状態をとる、眼球麻痺がある、病理学的に黒質と動眼神経核の障害が強く、 30 〜 50 ％の高率にパーキンソン症候群を残す、などである。（http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/psy/psy00203.html） ▲TOPへ ■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の感想 　自分の意思とは無関係に、人生が奪われてしまう患者たちを見て、胸が締め付けられた。同時に、程度の差は大きいが、人は誰しも真に自由には生きられないのだと思った。 以上。 ＜もっと詳しく＞からスペースを含まず2521文字／文責：幸田幸 参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集 　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm 　　　　　　IMDb 　　　　　　allcinema ONLINE 　　　　　　Nostalgia.com 　　　　　　CinemaClock.com 　　　　　　精神医学 三浦貞則 編 日本医事新報社（1991年11月5日）
■映画『 レナードの朝　(1990) AWAKENINGS 』の更新記録 2002/08/23新規： ファイル作成 2004/07/07更新： ◆テキストとリンク一部およびファイル書式 2005/03/18更新： ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/12/04更新： ◆データ追加
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幸田　幸 coda_sati@hotmail.com

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