オースティン・パワーズ
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オースティン・パワーズ (1997)
AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
 映画『 オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY 』をレヴュー紹介します。

 映画『 オースティン・パワーズ 』を以下に目次別に紹介する。
■映画『 オースティン・パワーズ 』の解説及びポスター、予告編
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 オースティン・パワーズ 』の映画データ
■映画『 オースティン・パワーズ 』の主なキャスト
■映画『 オースティン・パワーズ 』のスタッフとキャスト
■映画『 オースティン・パワーズ 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 オースティン・パワーズ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 オースティン・パワーズ 』の結末
■映画『 オースティン・パワーズ 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 オースティン・パワーズ 』の解説及びポスター、予告編
オースティン・パワーズ
オースティン・パワーズ
Links:  Official Web Site
Trailers:  Quick Time 8.8Mb
■映画『 オースティン・パワーズ 』の解説

 映画『 オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY 』は、カナダ出身のマイク・マイヤーズが製作・脚本・主演する爆笑ものコメディ・アクション・アドベンチャー。マイヤーズは、影響の大きかった父親の死で一時映画界から姿を消した後、急にひらめいてたった3週間でこの脚本を書き上げた。製作には女優デミ・ムーアもかかわっているのも話題だ。
 『 オースティン・パワーズ 』は、確かに面白い。とにかくオバカ映画なのだ。例えば『 チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS 』が、話の筋よりも三人の女優(キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー)の魅力を見せるのが目的であるように、「オースティン・パワーズ」は、ストーリーは本気で追う必要はない。マイヤーズの演じるオースティン・パワーズのおとぼけ、抜けていて、十分Hな諜報員のなすこと全てが理屈なくおかしいのだ。『 オースティン・パワーズ 』は天才的オバカ映画である。
 私もこの映画『 オースティン・パワーズ 』を実際観るまでは、そんなコメディなんか…と思っていたが、観たら、底抜けにバカバカしくて大笑いして楽しんでしまった。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 オースティン・パワーズ 』の映画データ
 上映時間 95分
 製作国 アメリカ
 公開情報 松竹富士
 初公開年月 1998/07
 ジャンル アクション/コメディ/アドベンチャー
 《公開時コピー》バカも休み休みyeah!スウィンギング・ロンドンから 蘇った伝説のスパイ ついに日本上陸!
 《米国コピーTagline》If he were any cooler, he'd still be frozen, baby!
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■映画『 オースティン・パワーズ 』の主なキャスト
●マイク・マイヤーズ as オースティン・パワーズ / ドクター・イーヴル
オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
オースティン・パワーズ:デラックス (1999) AUSTIN POWERS: THE SPY WHO SHAGGED ME
シュレック (2001) SHREK
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER
ハッピー・フライト (2003) VIEW FROM THE TOP 』
ハットしてキャット (2003) THE CAT IN THE HAT
シュレック2 (2004) SHREK 2 』等

●ウィル・フェレル as ムスタファ
オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
ズーランダー (2001) ZOOLANDER
バナナ★トリップ (2002) BOAT TRIP
アダルト♂スクール (2003) OLD SCHOOL
ELF (2003)
スタスキー&ハッチ (2004) STARSKY & HUTCH
奥さまは魔女 (2005) BEWITCHED

●セス・グリーン as ドクター・イーヴルの息子スコット
オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
オースティン・パワーズ:デラックス (1999) AUSTIN POWERS: THE SPY WHO SHAGGED ME
アメリカン・スウィートハート (2001) AMERICA'S SWEETHEARTS
ノックアラウンド・ガイズ (2002) KNOCKAROUND GUYS
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER
パーティ★モンスター (2003) PARTY MONSTER
『 ミニミニ大作戦 (2003) THE ITALIAN JOB 』
スクービー・ドゥー2 モンスター パニック (2004) SCOOBY-DOO 2: MONSTERS UNLEASHED
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【『 オースティン・パワーズ 』のスタッフとキャスト】
監督: ジェイ・ローチ Jay Roach
製作: デミ・ムーア Demi Moore
    マイク・マイヤーズ Mike Myers
    ジェニファー・トッド Jennifer Todd
    スザンヌ・トッド Suzanne Todd
製作総指揮: エリック・マクレオド Eric McLeod
    クレア・ラドニック=ポルスタイン Claire Rudnick Polstein
脚本: マイク・マイヤーズ Mike Myers
撮影: ピーター・デミング Peter Deming
音楽: ジョージ・S・クリントン George S. Clinton
 
出演: マイク・マイヤーズ Mike Myers オースティン・パワーズ
    マイク・マイヤーズ Mike Myers Dr. イーヴル
    エリザベス・ハーレイ Elizabeth Hurley ヴァネッサ・ケンジントン
    ロバート・ワグナー Robert Wagner ナンバー・ツー
    マイケル・ヨーク Michael York ベイジル・エクスポジション
    ミミ・ロジャース Mimi Rogers ミセス・ケンジントン
    セス・グリーン Seth Green スコット・イーヴル
    ファビアナ・ウーデニオ Fabiana Udenio アロッタ・ファギナ
    ミンディ・スターリング Mindy Sterling フラウ・フラビッシナ
    ポール・ディロン Paul Dillon パティ・オブライエン
    チャールズ・ネイピア Charles Napier
    ウィル・フェレル Will Ferrell  ムスタファ
    ジョアン・リクター Joann Richter
    アナスタシア・サケラリス Anastasia Sakelaris
    クリント・ハワード Clint Howard
    マーク・ブリングルソン Mark Bringleson
    ジョー・サン Joe Son
    ロビン・ガンメル Robin Gammell
    ジム・マクマラン Jim McMullan
    バート・バカラック Burt Bacharach
    キャリー・フィッシャー Carrie Fisher
    ロブ・ロウ Rob Lowe
    クリスチャン・スレイター Christian Slater
    トム・アーノルド Tom Arnold
    プリシラ・プレスリー Priscilla Presley

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ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 オースティン・パワーズ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【オースティン・パワーズ 第01段落】  主演マイク・マイヤーズは、カナダのオンタリオ州スカーボロの生まれ。カナダ人の祖先の多くがそうであるように、両親はイギリスの出身。そのため、幼少の頃から両親の文化や趣味でイギリスものに漬けられて育った。イギリスの映画と言えば、代表はコメディのピーター・セラーズと、007ジェームズ・ボンドだ。この二つの要素がミックスされてマイヤーズの頭の中で出来あがったのが「オースティン・パワーズ」という人物なのだ。オースティン・パワーズなる人物はイギリスの諜報員ながらズッコケている超オバカさん。

【オースティン・パワーズ 第02段落】  ここでピーター・セラーズを紹介しよう(
ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 (2004) THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS 』参照)。 1925 - 1980 だからもう亡くなっているが、イギリスの有名な喜劇俳優で、特に映画「ピンクパンサー」シリーズで知られている。「ピンクパンサー」とはダイヤモンドの名称で、中にパンサーつまり豹の形が見える高価な宝石。これを盗もうとするファントマという怪盗とピーター・セラーズ扮するクルーゾー警部との追いかけっこが毎回のあらすじだ。ピーター・セラーズのコミカルな味は、英国人や英国文化圏の人たちには骨まで染み込んでいるので、そんな両親の元、マイク少年も体にその味を受け継いだようだ。

【オースティン・パワーズ 第03段落】  そしてもう一点、007ジェームズ・ボンド。 James Bond は、イギリス生まれのイアン・フレミング Ian Fleming が書いた小説の主人公。著者フレミング自身も海軍の情報局に勤務し、何と「James Bond」というコードネームをもらって、第二次世界大戦中、実際にスパイをしていたのだそうだ!この小説は映画化され、しかもシリーズ化され大ヒットとなっていて、英国の庶民文化の代表と言えるだろう。

【オースティン・パワーズ 第04段落】  ジェームズ・ボンドは諜報部員つまりスパイなわけだが、国家公務員(知らなかった…)として税金から給料をもらっていて、大卒としての給料はいいそうだ。英国情報部は大卒でないと入れない。英国諜報機関はMI5とMI6があり、MI5は国内スパイで、ジェームズ・ボンドは世界を股にかけるMI6に所属している。

【オースティン・パワーズ 第05段落】  映画はシリーズ第1作「007/ドクター・ノオ 」から始まって、ボンドを演じる役者は代代変わってきている。第1代がショーン・コネリー、6本出演。第2代がジョージ・レーゼンビー、1本のみ出演。第3代がロジャー・ムーア、7本出演。第4代がティモシー・ダルトン、2本出演。第5代がピアース・ブロスナンで進行中(
007/ワールド・イズ・ノット・イナフ (1999) THE WORLD IS NOT ENOUGH
007/ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY 』参照
ダイヤモンド・イン・パラダイス (2004) AFTER THE SUNSET 』等にも出演)。

【オースティン・パワーズ 第06段落】  ここでまたマイク・マイヤーズの「オースティン・パワーズ」に戻ろう。上述のピーター・セラーズと007ジェームズ・ボンドが一体となってオースティン・パワーズが生まれたのだ。「オースティン・パワーズ」は次の作品「オースティン・パワーズ:デラックス」にストーリーが続いているから第2弾の方も是非観てください。二作品の面白さは互角。第3弾
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER 』はますます豪華。

【オースティン・パワーズ 第07段落】  マイク・マイヤーズ演じるオースティン・パワーズは、 1967 年、昼間はファッション・カメラマン、夜は007ばりの女王陛下の諜報部員として活躍していた。少し長めの茶色の豊かな髪、(裸になれば茶色の胸毛が胸一面にもじゃもじゃ、)黒ぶちの眼鏡、歯並びの悪い口元(わざと歯を出っぱらしている)、襟と袖口に白いレースのフリルのシャツブラウス、紺かえんじのベルベットのスーツ、イタリアン・ブーツ、くどーい顔つき、口癖「SHAGADELIC!」「GROOVY, BABY!」「BEHAVE, YEAH BABY!」。これらがオースティン・パワーズのトレードマーク。

【オースティン・パワーズ 第08段落】  オースティン・パワーズのこの SHAGADELIC という言葉は口語で、辞書には載っていない。私の推測する語源はこうだ。先ず、 shag は、「 shag2 ━━ v. (-gg-) あとを追う; 【野】練習で(フライ)を追いかけて取る; 〔英卑〕 性交する; 〔俗〕 ずらかる.(EXCEED英和辞典より)」の〔英卑〕の場合の意味だ。そこに、 1960 年代当時、日本でも流行ったという言葉「サイケ」の psychedelic 「 psy・che・del・ic [saikidelik] ━━ a. 陶酔[幻覚]の[を起こさせる]; 幻覚剤の; サイケ調の. ━━ n. 幻覚剤(常用者). (EXCEED英和辞典より)」の、語尾の方 delic を加えて、 shag との間が発音し易いように a で繋いでいるのだと思う。Sexy とか言うより悪戯っぽい独特の言いまわしなのでは?

【オースティン・パワーズ 第09段落】  マイク・マイヤーズは二役している。オースティン・パワーズと、もう一方はドクター・イーヴルだ。 EVIL の名の通り「悪博士」「邪悪博士」。扮装はガラリと変わる。はげ頭、誇張したカーブを描く眉毛、右の頬に傷あと、ギュッとした口(でも歯並びは綺麗)、右手の小指をしゃぶるクセ、グレーの詰襟のスーツ、ペットの猫のビグルスワース君(あとで無毛症のスフィンクスという種類の猫になる)。愛らしい悪党だ。実は、私は予備知識なしで観たので、ドクター・イーヴルがマイク・マイヤーズの二役だと全然気付かなかった。

【オースティン・パワーズ 第10段落】  役者とは偉大だと思う。二役が丸で別人になっているのだから。しかも、スチール写真で見るマイク・マイヤーズの普段の容姿は、オースティン・パワーズでもドクター・イーヴルでもない。中肉中背で、顔はぽっちゃりとして、垂れ目、お世辞にも俳優というタイプではない。この人がこんなにも変わるの?メイクの人も上手いが、マイヤーズ本人の中味からして変身している。

【オースティン・パワーズ 第11段落】  舞台は 1967 年、イギリスはロンドン。ファッション・カメラマンのオースティン・パワーズ(マイク・マイヤーズ)はカーナビー・ストリートをド派手な衣装(レースのフリルのシャツにベルベット・スーツ)でスウィングしなから闊歩する。彼はオッカケの女性たちにもてもてだ。「SHAGADELIC!」や「GROOVY, BABY!」や「BEHAVE, YEAH BABY!」をネッタリした声と顔つきで言いまくる。

【オースティン・パワーズ 第12段落】  ところ変わって、ラスベガス。ドクター・イーヴル(マイク・マイヤーズ:二役)は部下達と、ここの秘密基地で世界制覇を狙っている。そしていつも女王陛下のシークレット・エージェントに阻まれて失敗している。実はその諜報部員こそオースティン・パワーズ。ファッション・カメラマンは隠れ蓑なのだ。ドクター・イーヴルはパワーズを消したくてたまらない。部下にあの手この手で殺させようとする。

【オースティン・パワーズ 第13段落】  ドクター・イーヴルの部下の面々は、次の通り。ドクター・イーヴルの右腕とも言える「ナンバー・ツー(ロバート・ワグナー)」。この俳優は 60 本くらいの映画出演があり、ハリウッドの典型的ハンサムで主役で立てる人なのが、右目に黒の眼帯をして、イーヴルの直臣として、時にはとぼけた味を出して演じている。「フラウ・ファービッシナ(ミンディ・ステアリング:
わたしが美しくなった100の秘密 (1999) DROP DEAD GORGEOUS 』等に出演)」はドイツ系かと思われ、何でもテキパキとこなし、ロマンスなど縁遠く見える 40 〜 50 歳くらいの恐い感じの女史だ。それに、トルコ系の男「ムスタファ(ウィル・フェレル)」、中国系のイカツイ男「ランダム・タスク(ジョー・ソン別名キム・シン)」、金髪で悩殺の殺人アンドロイド軍団のフェムボット等が控えている。

【オースティン・パワーズ 第14段落】  また、ドクター・イーヴルにはスコット(セス・グリーン)という息子がいるが、どうも父親に反発し、不良っぽい。息子の出生の秘密は第2弾「オースティン・パワーズ:デラックス」で明かされる。

【オースティン・パワーズ 第15段落】  オースティン・パワーズの方は、同じく諜報部員のミセス・ケンジントン(ミミ・ロジャース:
ドア・イン・ザ・フロア (2004) THE DOOR IN THE FLOOR 』等に出演)の気を引こうとしている。オースティン・パワーズは諜報部員と言っても、堅苦しくなく、どこまでもHでイカレテル男。007に因んで「 My middle name is Danger. 」なんて言って例の文句を連発する。そこに英国情報部のベイジル・エクスポジション(マイケル・ヨーク=こちらもイギリスの有名な俳優)から車内電話がかかって、今夜、敵のドクター・イーヴル一味を捕まえるチャンスがあることを知らせる。

【オースティン・パワーズ 第16段落】  場所はエレクトリック・サイケデリック・プッシーキャット・クラブ。諜報部員のパワーズとミセス・ケンジントンの二人は、イーヴルの部下は取り押さえたが、肝心のドクター・イーヴルは捕まえられない。なぜかと言うと、ドクター・イーヴルはペットの猫のビグルスワース君を連れてロケットで逃げてしまったからだ。その上、ドクター・イーヴルは猫と共に「極低温冷凍装置」で自分の身体を凍らせてしまった。オースティン・パワーズも、ドクター・イーヴルと同じ、 30 年先の 1997 年にタイマーをセットして、冷凍睡眠に入った。

【オースティン・パワーズ 第17段落】  それから 30 年。冷凍睡眠のタイマーの切れる時だ。ドクター・イーヴルはアメリカはコロラド州で眠りから覚める。その折、猫のビグルスワース君は、冷凍冬眠の解凍が上手く作動せず、無毛症のおかしな風体の猫になってしまった。この猫の種類はスフィンクスといい、非常に珍しいので恐らく大変高価な猫だろう。このビグルスワース君はドクター・イーヴルが抱いて大層可愛がり、観客の目を楽しませてくれる。ドクター・イーヴルは、バルカン計画(地下ドリル作戦)という世界制覇の仰天する計画を立てている。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【オースティン・パワーズ 第18段落】  一方、オースティン・パワーズも 30 年の冷凍睡眠から目覚めた。でも彼は 30 年経っているのが実感できない。まるで浦島太郎さんだ。服装からして30 年前のファッション。 1967 年当時の米ソの冷戦が解けたのも知らない。女性を見ては相変わらず当時の口癖「SHAGADELIC!」「GROOVY, BABY!」「BEHAVE, YEAH BABY!」を発しては、一人悦んでいる。現代の女性たちにはどうもピンと来ない。

【オースティン・パワーズ 第19段落】  30 年と言えば一世代の年月だ。従って、当時の諜報部員のミセス・ケンジントンは当然おばさんになっている。そこに登場するのが、ミセス・ケンジントンの娘という設定のヴァネッサ・ケンジントン(エリザベス・ハーレー:
オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
オースティン・パワーズ:デラックス (1999) AUSTIN POWERS: THE SPY WHO SHAGGED ME
悪いことしましョ! (2000) BEDAZZLED 』等)だ。バネッサは劇中でスーパーモデルだから、非常に派手に美しい。代が変わっても、パートナーは同じケンジントン家の人。1997 年になってからはオースティン・パワーズはヴァネッサといつも一緒の行動をする。そして、くどきまくる。

【オースティン・パワーズ 第20段落】  ストーリー展開に関係なく、ナンセンスなHな言動がオースティン・パワーズから溢れ出て来る。その相手のヴァネッサは、それに気に留めず、平気な顔をして流していく。観る方も、お腹を抱えて大笑いしてしまうのだ。乾いたおかしさだ。陰湿ではないから女性が観ても大丈夫。こういうおかしな脚本をマイク・マイヤーズ自身が書いたのをみると、やはり幼少からのピーター・セラーズの影響の大きさは計り知れない。

【オースティン・パワーズ 第21段落】  こうして、 30 年間の冷凍睡眠の後、オースティン・パワーズとドクター・イーヴルの宿敵同士は再度、戦うのだ。合間に山ほどのコミカルな場面と、殺人アンドロイド軍団フェムボットのお色気場面や、ヴァネッサ・ケンジントンとの一方通行の絡み等を豊富に見せてくれる。そして、このストーリーと笑いは、第2弾「オースティン・パワーズ:デラックス」に引き継がれていく。更には『 オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER 』へと。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず5546文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.austinpowers.com/
■映画『 オースティン・パワーズ 』の更新記録
2002/03/25新規: ファイル作成
2002/08/24更新: ◆解説とネタばれ
2004/06/01更新: ◆俳優についてリンク追記
2005/01/04更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/05/24更新: ◆データ追加
2005/08/26更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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