アポロ13
表紙目次読む映画試写会レヴュー観たい度映画予告編エッセイ日誌試写会情報リンク集
映画人解説・レヴュー一覧表映画ゲーム思い出映画ブロードバンド(B)版旅行の森てんこ森
映画の森てんこ森■読む映画試写会■映画レヴュー
アポロ13 (1995)
APOLLO 13
 映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』をレヴュー紹介します。

 映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』のスタッフとキャスト
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 アポロ13 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の結末
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の更新記録

>>
「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え)
幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』のポスター、予告編および映画データ
アポロ13
アポロ13

Links:  Official Web Site
Trailers:
上映時間 Runtime: 2:20
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Imagine Entertainment [us]
Universal Pictures [us]
全米配給会社 Distributer: Universal Studios Home Video [us] (USA)
全米初公開
Release Date:
1995年06月30日
日本初公開
R. D. in Japan:
1995年07月
日本公開情報 : Uni=UIP
ジャンル Genre: ドラマ/サスペンス
Drama / Thriller
MPAA Rating 指定: Rated PG for language and emotional intensity.
日本語公式サイト 調査中
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
▲TOPへ
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の解説

 映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』は、実際にあったアポロ13号の致命的事故と奇跡の生還の感動の映画化。アポロ13号は月面着陸を目前にして、アポロ13号の宇宙船内の酸素タンク爆発事故が起こり、帰途の電力も、生存する為の酸素も激減する。
 『 アポロ13 』の主人公ジム・ラヴェル飛行士に
フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994) FORREST GUMP
グリーンマイル (1999) THE GREEN MILE
ロード・トゥ・パーディション (2002) ROAD TO PERDITION
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (2002) CATCH ME IF YOU CAN
レディ・キラーズ (2004) THE LADYKILLERS
ターミナル (2004) THE TERMINAL
ポーラー・エクスプレス (2004) THE POLAR EXPRESS 』のトム・ハンクス。ケヴィン・ベーコンとビル・パクストンがアポロ13号同乗の飛行士で、ゲイリー・シニーズは打ち上げ直前にアポロ13号搭乗を断念させられる役。シニーズと NASA の主任役エド・ハリスを中心とする地上のコントロールセンターの劇的尽力で、アポロ13号の三人の奇跡の地球生還を成功させた。
 この映画『 アポロ13 』のお蔭で、映画を鑑賞すると共に、宇宙専門用語と宇宙開発の背景の勉強にもなった。
▲TOPへ
【『 アポロ13 』のスタッフとキャスト】
監督: ロン・ハワード Ron Howard
製作: ブライアン・グレイザー Brian Grazer
    マイケル・ボスティック Michael Bostick
    アルドリック・ラオリ・ポーター Aldric La'Auli Porter
    ルイザ・ヴェリス Louisa Velis
製作総指揮: トッド・ハロウェル Todd Hallowell
原作: ジム・ラヴェル Jim Lovell
    ジェフリー・クルーガー Jeffrey Kluger
脚本: ウィリアム・ブロイルズ・Jr William Broyles Jr.
    アル・ライナート Al Reinert
    ジョン・セイルズ John Sayles (uncredited)
    エリック・ロス Eric Roth (uncredited)
撮影: ディーン・カンディ Dean Cundey
美術: マイケル・コレンブリス Michael Corenblith
音楽: ジェームズ・ホーナー James Horner
 
出演: トム・ハンクス Tom Hanks ジム・ラヴェル Jim Lovell
    ケヴィン・ベーコン Kevin Bacon ジャック・スウィガート Jack Swigert
    ゲイリー・シニーズ Gary Sinise ケン・マッティンリー Ken Mattingly
    ビル・パクストン Bill Paxton フレッド・ヘイズ Fred Haise
    エド・ハリス Ed Harris ジーン・クランツ Gene Kranz
    ローレン・ディーン Loren Dean EECOMアーサー EECOM Arthur
    クリント・ハワード Clint Howard EECOMホワイト EECOM White
    トム・ウッド Tom Wood EECOMゴールド EECOM Gold
    キャスリーン・クインラン Kathleen Quinlan マリリン・ラヴェル Marilyn Lovell
    メアリー・ケイト・シェルハート Mary Kate Schellhardt バーバラ・ラヴェル Barbara Lovell
    エミリー・アン・ロイド Emily Ann Lloyd スーザン・ラヴェル Susan Lovell
    ミコ・ヒューズ Miko Hughes ジェフリー・ラヴェル Jeffrey Lovell
    マックス・エリオット・スレイド Max Elliott Slade ジェイ・ラヴェル Jay Lovell
    ジーン・スピーグル・ハワード Jean Speegle Howard ブランチ・ラヴェル Blanch Lovell
    トレイシー・ライナー Tracy Reiner メアリー・ヘイズ Mary Haise
    デヴィッド・アンドリュース David Andrews ピート・コンラッド Pete Conrad
    ミシェル・リトル Michele Little ジェーン・コンラッド Jane Conrad
    クリス・エリス Chris Ellis ディーク・スレイトン  Deke Slayton
    ジョー・スパーノ Joe Spano NASA監督 NASA Director
    ザンダー・バークレイ Xander Berkeley ヘンリー・ハート Henry Hurt
    マーク・マクルーア Marc McClure グリン・ラニー Glynn Lunney
    ベン・マーレイ Ben Marley ジョン・ヤング John Young
    グーギー・グレス Googy Gress RETROホワイト RETRO White
    ブレット・カレン Brett Cullen CAPCOM#1 CAPCOM 1
    ジム・ラヴェル Jim Lovell 空母「硫黄島」艦長 Iwo-Jima captain (uncredited)

▲TOPへ
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【アポロ13 第01段落】  先ず、宇宙開発の背景から・・・
 アメリカ合衆国を中心とする資本主義圏と旧ソビエト連邦 USSR を中心とする社会主義圏は、 1950 年代から宇宙開発競争で威信をかけて凌ぎ合っていた。ソ連は 1957 年 10 月 4 日、人類初の人工衛星スプートニク Sputnik 1号の打上げに成功し、宇宙への一番乗りを果たした。それにショックを受けて米国が 1958 年に設立したのがNASA:National Aeronatics and Space Administration (米航空宇宙局)である。当時は米ソの冷戦の真っ最中であり、ソ連に負けまいとNASAを設立させた当時のアメリカ大統領はドワイト・アイゼンハワー Dwight D. Eisenhower だった。NASAは、宇宙の研究やロケット及び宇宙船の打ち上げに関する開発など、米国政府が行う民間プログラムを実施及び管理する連邦政府機関で、宇宙の探査と科学的研究に国家のエネルギーを導く目的で設立されたそうだ。

【アポロ13 第02段落】  1961 年 4 月 12 日、ソ連は初の有人宇宙船ボストーク1号 Vostok を飛ばし、ユーリ・A・ガガーリン Yurii Alekseevich Gagarin 少佐が地球を一周した。NASAを設立して猛烈な勢いで計画を進めてきた米国としては、ますます宇宙開発でソ連に遅れをとって、躍起になった。ケネディ大統領 President John Fitzgerald Kennedy は、「 I believe this Nation should commit itself to achieving the goal, before this decade is out, of landing a man on the Moon and returning him safely to earth. ( 1960 年代のうちに人間を月に着陸させて地球に無事帰還させるという目標を米国は達成すると信ずる。) 」と 1961 年 5 月 25 日に演説した。

【アポロ13 第03段落】  米国のアポロ計画は順調に行ったわけではない。アポロ1号は 1967 年 1 月 27 日、地上実験中に宇宙船内で火災が起こり、宇宙飛行士三人が死亡するという惨事となった。カウントダウンのリハーサル中に発生した火災での痛ましい焼死だ。 バージル・I・グリソム Virgil I. Grissom 、エドワード・H・ホワイト Edward H. White 、ロジャー・B・チャフィー Roger B. Chaffee の三人である。宇宙では真空( vacuum =無酸素)なので、火災が起きても燃え広がらないと考え、宇宙船の材料に当時は石油化学製品を用いたことが原因だそうだ。 事故は宇宙ではなくて、発射台上のアポロ宇宙船で訓練中の'地上'で起こってしまったのだ。

【アポロ13 第04段落】  しかし、米国民も米国政府も諦めなかった。 1960 年代が終わるギリギリ、ケネディ大統領の公約通り、 1969 年 7 月 16 日に打ち上げられたアポロ11号は、 7 月 20 日午後 4 時 17 分 39 秒(日本時間 21 日午前 5 時 17 分 39 秒)に、人類初の有人月面着陸を果たした。アポロ11号が月面着陸したのは 「静かの海 Mare Tranquillitatis (ラテン名)/ Sea of Tranquility (英語名)」と呼ばれる地域で、第一歩を印した船長 ( CDR ) ニール・A・アームストロング Neil A. Armstrong は「 That's one small step for (a) man, one giant leap for mankind. (一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩である。)」と声を発したという。月着陸船パイロット ( LMP ) エドウィン(バズ)・E・オルドリン Edwin "Buzz" Aldrin も月面に降りて、22 kg の月の岩石や砂の標本を採集もした。もう一人は司令船 ( CMP ) パイロットのマイケル・コリンズ Michael Collins だった。

【アポロ13 第05段落】  1969 年 11 月 14 日には、アポロ12号が「嵐の大洋 Oceanus Procellarum (ラテン名)/ Ocean of Storms (英語名)」に人類2度目の着陸、それもピンポイント着陸 pinpoint landing (正確な位置制御での着陸)の実現に成功。この際の飛行士はピート(チャールズ)・コンラッド Charles Conrad, Jr. 、ディック・ゴードン Richard F. Gordon, Jr. 、アル(アラン)・ビーン Alan L. Bean の三名だった。

【アポロ13 第06段落】  映画『 アポロ13 (1995) APOLLO 13 』では、こういう背景の一部が先ず簡単に紹介されて、月に思いを馳せる宇宙飛行士ジム・ラヴェル(ジム・ラベル)の姿になる。NASAでの正式名は James A. Lovell Jr. /ジェームズ・A・ラヴェル Jr. である。これをトム・ハンクスが演じる。実物のジム・ラヴェルは、映画にするなら自分の役はケヴィン・コスナー Kevin Costner (
13デイズ (2000) THIRTEEN DAYS
コーリング (2002) DRAGONFLY
ワイルド・レンジ 最後の銃撃 (2003) OPEN RANGE
ママが泣いた日 (2005) THE UPSIDE OF ANGER 』等に出演)が自分に少し似ているからいいなと思っていたそうだが、製作側や監督の意向でトム・ハンクスに即決した。製作のブライアン・グレイザーは
アンダーカバー・ブラザー (2002) UNDERCOVER BROTHER
ブルークラッシュ (2002) BLUE CRUSH
8 Mile (2002) 8 MILE 』で最近でも活躍している。

【アポロ13 第07段落】  ジム・ラヴェルの妻マリリンにはキャスリーン・クインランが演じていた。当時はこんな格好だったのか、とびっくりするようなミニスカートのドレス。でも、ワタシ的には、トム・ハンクスのお姉さんみたいに見えてしまった。子供は高校生くらいの長女バーバラ(メアリー・ケイト・シェルハート)、 15 歳くらいの長男ジェイ(マックス・エリオット・スレイド)、小学高学年くらいの次女スーザン(エミリー・アン・ロイド)、それに幼い次男ジェフリー(ミコ・ヒューズ)という、愛情豊かな裕福な家庭である。

【アポロ13 第08段落】  1969 年 10 月 30 日、フロリダのケープ・ケネディ Cape Kennedy, Florida にアラン・シェパード Alan Shepard らが訪れ、ジム・ラヴェルはアポロ13号の船長に任命された。大喜びのジム。早速、家族に知らせ、宇宙飛行士としての最高の栄光をかみ締める。船長のことは英語で commander 、略してCDRという。司令船パイロットは Command Module Pilot で、略してCMPといい、ケン・マッティンリー(ゲイリー・シニーズ)が選ばれた。正式名は Thomas Kenneth Mattingly II /トマス・ケネス・マッティンリー二世である。月着陸船パイロットは Lunar Module Pilot で、略してLMPといい、フレッド・ヘイズ(ビル・パクストン)が選ばれた。正式名は Fred W. Haise, Jr. /フレッド・W・ヘイズ Jr. である。

【アポロ13 第09段落】  ケン・マッティンリー役のゲイリー・シニーズ(近年は
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
ビッグ・バウンス (2004) THE BIG BOUNCE 』)は
フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994) FORREST GUMP
グリーンマイル (1999) THE GREEN MILE 』でもトム・ハンクスと共演しているし、
ミッション・トゥ・マーズ (2000) MISSION TO MARS 』という宇宙ものにも出演している。フレッド・ヘイズ役のビル・パクストンは
タイタニック (1997) TITANIC
フレイルティー/妄執 (2001) FRAILTY
サンダーバード (2004) THUNDERBIRDS 』等で顔なじみだ。打ち上げは6ヶ月後。これから三人のチームの実践的訓練が開始する。

【アポロ13 第10段落】  1970 年 3 月 23 日、アポロ13号打ち上げ3週間前。ジムは宇宙で事故になる悪夢を見る。家庭で、幼い末っ子ジェフリーに、月面の着陸方法について分かり易く説明している。ジェフリーは、以前のアポロ1号の火災事故のように、パパも事故に遭わないかとと子供ながら心配している。また、月着陸船パイロットのフレッド・ヘイズの妻メアリー(トレイシー・ライナー:
25年目のキス (1999) NEVER BEEN KISSED 』等に出演)は妊娠中だ。どの家庭でも、心配と期待が渦巻いている。

【アポロ13 第11段落】  1970 年 4 月 9 日、アポロ13号打ち上げ2日前。司令船パイロットのケン・マッティンリーは、風疹(或いは「はしか」) measles の疑いで降ろされることとなる。宇宙飛行士にとって、こんな辛い思いはないだろう。事実、二日後の打ち上げの瞬間、彼は、発射台の前のひな壇の座席でなく、独り、離れた野原で見守っていたもの。ケンの代わりに司令船パイロットに急遽指名されたのがジャック・スウィガート(ケヴィン・ベーコン)だ。正式名は John L. Swigert, Jr. /ジョン・L・スウィガート Jr. である。選手交代で最終的訓練をしてみるが、なかなかうまくいかない。ケヴィン・ベーコンはこの映画以後も
インビジブル (2000) HOLLOW MAN
ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE
コール (2002) TRAPPED
ミスティック・リバー (2003) MYSTIC RIVER
イン・ザ・カット (2003) IN THE CUT 』等と活躍している。

【アポロ13 第12段落】  1970 年 4 月 10 日、アポロ13号打ち上げ前夜。フロリダのケープ・ケネディの発射台の近くまで、乗組員の家族達は車でぞくぞく集まってくる。前夜ということで、接触して会わせない。 10 メートルほど離れたロープの所までで、お互い顔を見合うだけの別れだ。目を合わせて、投げキスで別れるジム・ラヴェル夫妻。

【アポロ13 第13段落】  1970 年 4 月 11 日、アポロ13号打ち上げ当日。宇宙服に身を包む三人のアストロノーツ astronauts 。発射台を見渡せる関係者用の見物席には、家族・親戚・過去の宇宙飛行士たち・NASA関係者・各国の外交官らが席を埋めている。温かい陽気のフロリダに、和服を着た日本女性もいた。そしてカウントダウンが始まり、アポロ13号は無事に発射されて大空へと向かった。こういう迫力ある映像は、NASAの全面的協力で、本物の打ち上げをCG処理したものだそうだ。ジェットの部分が切り離されていく様子もよく見ることが出来た。

【アポロ13 第14段落】  発射後少し経って、5つのエンジンのうちの1つの異常を知らせるランプがついた。コントロールセンターに打診すると大丈夫ということで飛行を続ける。この頃から宇宙服のヘルメットを脱いでいた。

【アポロ13 第15段落】  3日目。 4 月 13 日。地表から 200,000 マイル(1 mile =約 1.6 km 換算で 320,000 km )のところで船内を撮影して地球に送信している。地球の家族達は元気な夫、父をTVの放送で見られて嬉しそう。BGに明るい音楽を流して、無重力の滑稽な動作も披露し、いかにも余裕のひと時だった。音楽のジェームズ・ホーナーは
アイリス (2001) IRIS
ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS 』等でも仕事をしている人だ。

【アポロ13 第16段落】  その直後、酸素のスイッチをコントロールセンターの指示でジャックが操作すると、突然爆発が起こる。機械船 SM ( Service Module )の酸素タンクが爆発したのだ。 Command Module (司令船)とか Lunar Module (月着陸船)とか、この Service Module (機械船)の' module 'とは< 【宇宙工学】宇宙船の一部だが母船から分離して作動できるもの; 交換可能要素(EXCEED英和辞典より)>だそうだ。ここから三人の危機が始まる。

【アポロ13 第17段落】  パワーダウンと酸素不足に陥り、電力は地球へ戻る量さえなくなってしまった。酸素も、このままではあと僅かしかもたない。ヒューストンのコントロールセンター Mission Control Center, Houston, Texas では、ミッション中断を決定、ジム・ラヴェル船長も月への着陸を断念する。船内では、マニュアル通りに、パワーダウンの操作を実行する。マニュアルは今と違ってパソコンではなくて、ノートのようになっている本だ。計算もペンで筆記でしている。コントロールセンターでは計算尺を使っている。 1970 年というと、まだコンピュータや電卓が一般に普及されていない時代だったのか!

【アポロ13 第18段落】  NASAのコントロールセンターのチーフ(主任管制官)はジーン・クランツ(エド・ハリス:
トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW
ポロック・2人だけのアトリエ (2000) POLLOCK
スターリングラード (2000) ENEMY AT THE GATES
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
僕はラジオ (2003) RADIO 』等に出演)で、真剣に対策を考え、指示を与え続ける。コントロールセンターにはEECOMイーコムとか、CAPCOMキャプコムとか、RETROレトロとかの(専門用語で難しい…)各部門のスタッフが詰めている。 EECOM イーコムは、 Electrical, Environmental, Sequential Sysytems Engineer for Command and Service Module のことで、簡単に言えば環境制御を指し、司令船と機械船の電力、環境などのハードウェアシステムを管理する部門。CAPCOM キャプコムは、 Capsule Comunicator のことで、地上とアポロ間の通信部門で、宇宙飛行士が担当する。RETRO レトロは、 Retrofire Officer のことで、月軌道からの帰還から着水までの航法を見る部門だそうだ。

【アポロ13 第19段落】  IMDb のキャストに、このように見慣れない大文字アルファベットの用語の配役が何人もあるので、調べざるを得ないので調べた。 GUIDO ガイドーは、 Guidance Officer のことで、誘導システムのソフトウェアの管理部門。 FIDO ファイドーは、 Flight Dynamics Officer のことで、航法の担当で、軌道から外れるようであれば修正を指示する部門。 TELMU は、 Telemetry, Electrical, EVA Systems Engineer ( LM ) のことで、月着陸船のハードウェアシステムの管理部門。 INCO インコーは、 Instumentation and Communications System Officer のことで、通信システムの管理部門。 FAO は、 Flight Activities Officer のことで、フライトプランを元にスケジュールを管理する部門。 GNC は、 Guidance, Navigation, and Control Officer のことで、司令船の航法誘導システムのハードウェアの管理部門。更に、 SIM は、 Scientific Instrumentation Module のことで、レーザー高度計、スペクトラ・メーター (アルファ線/ガンマ線/X線) 、等で構成され、目的別の高度な撮影や様々な観測・実験を可能としている機材群。 LEM は、 Lunar Excursion (又は Exploration ) Module 月着陸船のこと。あぁ、疲れた…。

【アポロ13 第20段落】  コントロールセンターで登場する人達で、幸が映画を観たことのある俳優を挙げると、 EECOM のホワイト役のクリント・ハワードは
オースティン・パワーズ (1997) AUSTIN POWERS: INTERNATIONAL MAN OF MYSTERY
リトル★ニッキー (2000) LITTLE NICKY
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー(2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER 』、 EECOM のアーサー役のローレン・ディーンは
1492・コロンブス (1992) 1492: CONQUEST OF PARADISE
スペース カウボーイ (2000) SPACE COWBOYS 』、 EECOM のゴールド役のトム・ウッドは
逃亡者 (1993) THE FUGITIVE
追跡者 (1998) U.S. MARSHALS 』。 CAPCOM 役のブレット・カレンは
ナショナル・セキュリティ (2003) NATIONAL SECURITY 』。他に、ヘンリー・ハート役のザンダー・バークレイは
エアフォースワン (1997) AIR FORCE ONE
シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON 』、ピート・コンラッド役のデヴィッド・アンドリュースは
ハンニバル (2001) HANNIBAL
ウォーク・トゥ・リメンバー (2002) A WALK TO REMEMBER 』の俳優だ。

【アポロ13 第21段落】  アポロ13号では、司令船(愛称オデッセイ Odyssey )から月着陸船(愛称アクエリアス Aquarius )に移動する。アクエリアスは二日間過ごすことができるように設計されている為だ。機械船の液体酸素タンク爆発事故によって酸素・水・電源の供給が断たれたが、この月着陸船が救命ボートとして作用し、当座の代替船として使い、結局の無事生還へと繋がったのだ。三人は極度の寒さと不安とに耐えて、出来得る限りのことをする。電源をシャットダウンして、コンピュータまで暫く切る。その間はコントロールセンターとも交信できない状態に置かれる。

【アポロ13 第22段落】  4日目。 4 月 14 日。テレビでは、月の近くで危機に陥っているアポロ13号のことを大々的に報道し、それを見ている家族はたまらなく苦しむ。地上のコントロールセンターでは、不眠不休で全員が団結して、知恵と知識を出しまくって頑張っている。悲観的報道をしているのを聞いて、チーフのジーン・クランツは、三人を決して失わないのだと決意を新たにするのだ。上空のアクエリアス内では、成功して月面を踏む自分を想像しているジム。ここで死んでなるものか、と、ジムは地球に帰る意志を固める。しかし、このままでは、あと 16 時間でバッテリーはなくなってしまう…。

【アポロ13 第23段落】  自宅で寝ていたゲイリー・シニーズ扮するケン・マッティンリーは叩き起こされた。ケンは元々司令船パイロットとして決定して訓練してきた人物。それが風疹だと診断されて交代させられた人物だ。でも実際、風疹ではなかったらしいが。ケンは司令船の操縦についてスペシャリストなわけだから、地上にあるアポロ13号と同型のモデルで、地球への生還の方法を考え出すという使命を与えられるのだ。こういう筋書きにもっていく脚本のウィリアム・ブロイルズ・Jr (
PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES
運命の女 (2002) UNFAITHFUL 』等)は上手いと思う。

【アポロ13 第24段落】  5日目。 4 月 15 日。アクエリアスでは、暖房を切っているので凍えるほど寒い。吐く息が真っ白だし、船内の壁は凍っている。一番若いケヴィン・ベーコン扮するジャックは、計算して、帰還できそうなくてイライラしている。ジムとフレッドはそれを怒って、冷静に対処しようと努めている。しかし、船内の二酸化炭素 が多くなっているのが器械の目盛で分かる。このままいけば窒息死だ。それを分かっている地上コントロールセンターでは、船内で調う備品で酸素をとる方法を皆で工夫して作成。すぐに作り方を教える。宇宙時代だというのに誠に手作りの道具なのが印象的だ。箱とホースと靴下とビニール袋で作らせ、このお蔭で二酸化炭素は減ったのだ。万歳する地上班。アクエリアスの三人も久しぶりに笑顔が出る。

【アポロ13 第25段落】  6日目。 4 月 16 日。ゲイリー・シニーズ扮するケンは、この間ずっと、モデル船で、アポロ13号と同じ状況で試行錯誤をし続けている。大気圏への再突入の角度が大切なのだそうだ。角度が浅すぎると、跳ね返って宇宙の彼方へ飛んでいってしまう。角度が深すぎると、燃え尽きてしまう。三人を無事に帰すために、休む暇もなく、計算し、研究し、実験し、汗だくだ。この辺りからゲイリー・シニーズの見せ場になってくる。とってもオイシイ役についた。この映画では月に飛ぶのを逃したので、後日の
ミッション・トゥ・マーズ (2000) MISSION TO MARS 』では火星に飛んでいる。映画の世界とは言え、役者をこのように続きもののように演出して出演させるのは面白いものだ。

【アポロ13 第26段落】  ケンは計算をし尽くして、スイッチを一つずつONにし始めた。すると、どれも無事につく。コンピュータもついた! 20 アンペアが確保された。ケンはヒューストンのコントロールセンターに急行して、チーフのジーン・クランツたちと合流。実践的に指示を任される。早速、アクエリアスへ交信して、帰還への操作手順を教える。リアルだったのは、書き取るように言われたケヴィン・ベーコンのジャックが、疲れてしまって書けないと言ったことだ。そりゃそうだろう。極限の精神と肉体でこの数日間頑張ってきたのだから。ケンはそれに十分理解を示し、一つの動作ごとに指示を与えるようにした。ジャックは恐る恐る、教えられた通りのスイッチを入れていく。すると、ついた!パワーがケンの計算どおりに確保された!・・・

▲TOPへ

◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【アポロ13 第27段落】  7日目。 4 月 17 日。家族達は無事の生還を祈ってテレビに釘付けになっている。ただ一人、離れている家族は、ジム・ラヴェル船長の長男ジェイだ。彼は海軍の学校に入っているので、親元を離れて、教室で父親の無事を祈っている。クラスでは、教師もクラスメートも、授業はせずに、じっとテレビの報道を見守っている。この長男の役の少年は感じよかった。

【アポロ13 第28段落】  司令船 CM オデッセイのコンピュータも電源が入った。希望を見出して喜ぶ三人の飛行士たち。先ず、司令船 CM の底部に連結されている円筒形の機械船 SM を切り離すと、液体酸素タンクが爆発した形跡がよく見える。宇宙船の外壁の一部が木っ端微塵になくなっているのだ。それをヒューストンにも報告する。月着陸船 LEM アクエリアス内は寒さが尋常ではなく、フレッド・ヘイズ飛行士は凍死しそうで、ラヴェル船長は体をさすって暖をとってあげる。

【アポロ13 第29段落】  三人は司令船 CM の操縦席にしっかり体を固定して、帰還への行程を遂に始める。司令船 CM は円錐形で「こま」をひっくり返したような形をしている。「君達と一緒のミッションをできて光栄だった」とラヴェル船長は二人に告げ、三人は固く握手して成功を祈る。さぁ、出発である。死ぬか生きるか、あと数分で運命が決まるのだ。ジャックは司令船パイロットだから、この地球生還への操縦は、ジム・ラヴェル船長でなく彼がする。月着陸船 LEM を切り離す。月着陸船アクエリアスは二日間'世話'になった一種の救命ボートであるから、感慨深く見送る三人だ。月の裏側を周り、一路地球を目指し、そうしているうちに、いよいよ大気圏再突入。炎がオデッセイを包み込む。船内は高温のために氷が溶け出した。

【アポロ13 第30段落】  コントロールセンターでは、この間、通信が途絶えているので、全員、固唾(かたず)を飲んで見守っている。死力は尽くした。することはただ一つ。祈る、のみ。飛行士の夫人たちマリリン・ラヴェルやメアリー・ヘイズ、それに子供達はもう泣きそうである。計算ではあと1分 30 秒。・・・すると、モニターに美しくパラシュートが開いて舞い降りてくるアポロ13号の司令船オデッセイが映った! 生還したのだ。南太平洋に待機していた米空母「硫黄島 Iwo-Jima 」からヘリコプターが二機飛び立ち、オデッセイを回収した。この「硫黄島 Iwo-Jima 」艦長の役で、本物のジム・ラヴェルが出演している。こうして、奇跡とも思われる生還は成功に終わった。それゆえ、このアポロ13号のミッションは、月面着陸に失敗こそしたが、「 Successful failure (輝かしい失敗)」と呼ばれている。

【アポロ13 おしまい】  このレヴューを書くに当たり、宇宙関係の専門用語・専門知識で難儀しました。以下のサイトを参考資料にさせて頂いて調べ、大いに助かりました。ここに感謝の意を表します。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず10295文字/文責:幸田幸

▲TOPへ

参考資料:
「映画の森てんこ森」映画タイトル集
http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
IMDb
allcinema ONLINE
Nostalgia.com
CinemaClock.com
ストレージアプリケーション/SCIENTIFIC/NASA
http://www.storagetek.co.jp/storage_application/nasa.html
コラム:21世紀の宇宙プログラム
http://www.spaceref.co.jp/homepage/colum/21century.htm
人工衛星・スプートニク1号
http://space.nasda.go.jp/db/kaihatu/eisei/eisei_j/supuhtonikku_j.html
01年1月の風虎日記
http://www.mars.dti.ne.jp/~rms/kaze54.htm
月探査への挑戦
http://www2.wbs.ne.jp/~wakato/tukitansa.htm
アポロ マニアックス : アポロ計画の宇宙飛行士
http://www2k.biglobe.ne.jp/~t_muto/apollo/astronauts.htm
宇宙飛行・アポロ計画
http://space.nasda.go.jp/db/kaihatu/hikou/hikou_j/aporo_j.html
America's Space Program --Setting the Stage
http://www.cr.nps.gov/NR/twhp/wwwlps/lessons/101space/101setting.htm
Tranquillitatis, MARE
http://www.ne.jp/asahi/stellar/scenes/moon/moon_a21.html
Space Exploration Abbreviations, Acronyms, and Definitions
http://www.myspacemuseum.com/acronyms.htm
APOD: September 21, 1995 - One Small Step
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap950921.html
The Odyssey: Apollo 13
http://members.tripod.com/shs_odyssey/apollo_13.htm
Apollo XIII
http://www.mcn.org/Apollo13/Apollo13.html
APOLLO MODULES SM SERVICE MODULE TOP
http://www.masaakix.interlink.or.jp/apollo/d_apollo/_module/ap-module-sm.htm
■映画『 アポロ13 』の更新記録
2003/05/26新規: ファイル作成
2004/07/08更新: ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式
2004/12/04更新: ◆一部テキスト追記と書式変更および再登録
2004/12/26更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2006/03/28更新: ◆データ追加
▲TOPへ
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
「映画の森てんこ森」へ 「旅行の森てんこ森」へ
映画解説・レヴュータイトル一覧表
映画の森てんこ森 バナー03

映画の森てんこ森 coda21幸田幸 クレジット バナー01
幸のイタリア各都市情報へ
旅行の森てんこ森 バナー03
136x70
本サイトの作文、データ及び画像などのコンテンツの無断転用はお控え下さい。
貴サイトへの御掲載についてはメールにてお知らせ頂ければ幸いです。
© 2003-2005 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved.