永遠のハバナ
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永遠のハバナ (2003)
SUITE HABANA / HAVANA SUITE
 映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』を紹介します。

 映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の関連映画
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のあらすじ
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の受賞
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のトリビア
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のスタッフとキャスト
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 永遠のハバナ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のエッセイ「永遠のハバナ」
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のポスター、予告編および映画データ
永遠のハバナ永遠のハバナ
ポスターはhttp://www.labutaca.net/
より引用させて頂きました。

Links:  Official Web Site
Trailers:

ここで観られます。

上映時間 Runtime: 1:24
製作国 Country: キューバ/スペイン
Cuba / Spain
製作会社
Production Company:
Wanda Vision S.A. [es]
Instituto Cubano del Arte e Industrias Cinematograficos (ICAIC) [cu]
各国配給会社 Distributer: Filmhouse [mx] (2004) (Mexico) (theatrical)
Kairos Filmverleih [de] (Germany)
Nirvana Films S.A. [es] (2003) (Spain)
Wanda Vision S.A. [es] (worldwide)
全西初公開 Release Date: 2003/10/03
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/03/12 予定
日本公開情報 : アクション・インク
ジャンル Genre: ドキュメンタリー
Documentary
MPAA Rating 指定: Switzerland:12 / Norway:A
日本語公式サイト
http://www.action-inc.co.jp/suitehabana
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の解説

 映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』と聞くと先ず思い浮かぶ映画は『 ダンシング・ハバナ (2004) DIRTY DANCING: HAVANA NIGHTS 』だ。キューバの首都ハバナは現地では La Habana (ラバーナ)というらしく、『 永遠のハバナ 』原題は「 SUITE HABANA 」と綴る。キューバとくれば『 夜の女王 (1994) LA REINA DE LA NOCHE 』『 13デイズ (2000) THIRTEEN DAYS 』『 モーターサイクル・ダイアリーズ (2004) THE MOTORCYCLE DIARIES 』等を連想する。でも、この『 永遠のハバナ 』はロマンスとかのドラマでなくてドキュメンタリー。『 永遠のハバナ 』はキューバの自然と住人達に密着してキューバの人々の毎日の生活を浮き彫りにした作品だ。

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■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の関連映画

○『 永遠のハバナ 』の製作: ホセ・マリア・モラレス
アマロ神父の罪 (2002) EL CRIMEN DEL PADRE AMARO / THE CRIME OF FATHER AMARO / LE CRIME DU PERE AMARO
キューバの映画なので、スタッフとキャストで知っている映画に携わっているのはこの人だけだった。

○『 永遠のハバナ 』のメキシコの配給会社: フィルムハウス社
イブラヒムおじさんとコーランの花たち (2003) MONSIEUR IBRAHIM ET LES FLEURS DU CORAN
地球で最後のふたり (2003) LAST LIFE IN THE UNIVERSE
父、帰る (2003) VOZVRASHCHENIYE (原題) / THE RETURN (英題)
春夏秋冬そして春 (2003) SPRING, SUMMER, FALL, WINTER... AND SPRING

○『 永遠のハバナ 』のスペインの配給会社: ワンダ・ヴィジョン社
イブラヒムおじさんとコーランの花たち (2003) MONSIEUR IBRAHIM ET LES FLEURS DU CORAN
グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN!

○『 永遠のハバナ 』の日本の配給会社: アクション・インク
変身 (2002) Prevrashcheniye (原題) / METAMORPHOSIS (英題)
フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 (2003) THE FOG OF WAR: ELEVEN LESSONS FROM THE LIFE OF ROBERT S. MCNAMARA
ベルリン・フィルと子どもたち (2004) RHYTHM IS IT! 』

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■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のあらすじ
※本作『 永遠のハバナ 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 さて、映画『 永遠のハバナ 』のストーリー。
 映画『 永遠のハバナ 』はドキュメンタリーとフィクションのミックスだという情報もあるが、一応はドキュメンタリー映画である。ドラマ性や台詞といったものはない。淡々としたノンフィクション、人間愛を綴ったもの、動くアルバム、日常の瞬間瞬間や喜びや途切れた静けさや仕事風景、『 永遠のハバナ 』はこうしたもののいわば叙情詩である。壁や通りにハエがいても、それを愛情込めた目でカメラは見つめてハバナの住民を映し出す。

 ハバナの夜が明けると、公園のベンチに設置されたジョン・レノン John Lennon (『 歌え!ジャニス・ジョップリンのように (2003) JANIS ET JOHN (原題) / JANIS AND JOHN (英題) 』参照)のブロンズの銅像のところで衛兵の非公式な交替が行われる。そして『 永遠のハバナ 』はキューバのある家庭の一般人十人ほどの質素な生活に焦点が絞られる。BGMの音楽に、音とビートと映像だけがスクリーンを進展して、台詞は全くない。字幕で出てくるのはこれだけ:テレビ番組、ラジオ、教室の教師の声、窓から誰かに叫んでいる女性の声。被写体に選ばれた十人ほどが一日を過ごす。それに密着して時間の推移と共にカメラは追っていくという形式をとっているのだ。

 祖母は障害のある孫息子の登校の準備をする。鉄道夫はバイクにのって出勤。工場の監督は生産ラインの確認をする。老女は紙袋入りのピーナッツを売る。こういう‘労働’が『 永遠のハバナ 』の最初のテーマだ。テレビの前で釘付けになっている老女もいるし。こんな一人ずつの出来事をとらえながら映画は進み、各人の性格描写は急がずにゆっくりと把握されていく。朝から昼になり、昼が夜になるにつれて分かってくるという忍耐強さ。夕刻になって労働時間が終わると、人々は信じられない変貌をするのだ。例えば、病院で洗濯夫をしている男性が、夜になると女装愛好者になったり。医者がピエロに変身したり。鉄道技師が教会の合唱団でサキソフォンを演奏したり。実家の大工仕事をしていた男はバレエをする人だったり。年配女性は孫息子と夫の家事をしていると思ったら、夜に静寂の中で絵画に勤しんでいたり。

 正午の食事の光景も面白いらしい。豆を洗って、材料を切り刻み、それを入れた圧力鍋のクローズアップが女性のヒップの動きに合わせて編集されているとか。ハバナの平凡な一日の中には神聖さも美も汲み取れる、そういう人間的な視点で被写体たちのささやかな生活を映し出している。『 永遠のハバナ 』は彼らの日課を単に日記風に撮影しているだけではなくて、献身とか損失とか夢の追求とかの人間的な大きなテーマを扱うという方法をとっている。多くのことは省略されているが、被写体たちは善人ばかり。ただし、ステレオタイプ(決まりきっていて変わりばえがしない)じゃないか、という声も海外では聞こえるけど。貧困で狭苦しい暮らしでも、彼らはそれに堪えて、虐待も犯罪も絶望も抑制も神経の衰弱もない。

 『 永遠のハバナ 』のラストは、登場人物たちの名前と年齢と夢だけを紹介して終わる。 10 歳のフランシスキート Francisquito から、 97 歳のナティヴィダッド Natividad まで、色々な年齢層の人々だ。夢は各自あるのだが、一人だけ夢のない人もいる。毎朝、街頭で売るピーナッツの袋づめをしてから売りに出て行く老女アルマンダ Armanda は未亡人で、夢はないのだそうだ。『 永遠のハバナ 』は物悲しく、希望があって、ジョン・レノンとチェ・ゲバラ Che Guevara は目立って出てくるけれど、フィデル・カストロ Fidel Castro の映像は全然出てこないそうだ。これは、カストロの圧制から解放される時代が間もなくやってきて、キューバ人は世界の他の国々に加わることが出来るのも遠くはないということを暗示しているそうだ。・・・エッセイ「永遠のハバナ」へ

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■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の受賞
 映画『 永遠のハバナ 』は諸映画祭でノミネートや受賞といった輝かしい成果を収めた。

・2003 年ハバナ映画祭 Havana Film Festival では、『 永遠のハバナ 』は12部門で受賞という快挙を遂げている。

・スペインの 2003 年サン・セバスチャン国際映画祭 San Sebastian International Film Festival では監督・脚本兼任のフェルナンド・ペレスがSIGNIS賞(全キリスト教会賞/カトリック国際広報協会 World Catholic Association for Communication )を獲得し、最高の賞である金貝賞 Golden Seashell にはノミネートされた。この時は金貝賞ノミネートは他に
Mの物語 (2003) HISTOIRE DE MARIE ET JULIEN (原題) / THE STORY OF MARIE AND JULIEN (英題) 』も挙げられていた。

この時の諸部門受賞は
真珠の耳飾りの少女 (2003) GIRL WITH A PEARL EARRING
恋に落ちる確率 (2003) RECONSTRUCTION
ヴェロニカ・ゲリン (2003) VERONICA GUERIN 』等がある。

・ブラジルの 2004 年グラマード映画祭 Gramado Film Festival では、監督・脚本フェルナンド・ペレスが二つの賞を獲得。一つは Kikito Critics Prize 、もう一つは審査員特別賞 Special Jury Award だ。

この時は最高の賞である Golden Kikito 受賞が
ウィスキー (2003) WHISKY 』だった。

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■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のトリビア

 『 永遠のハバナ 』の原題は『 SUITE HABANA 』で、順序が逆でスペルの異なる「HAVANA SUITE 」とも表示される。「 suite スウィート」はホテル等で続き部屋のことだけど、このタイトル「スウィート・ハバナ」「ハバナ・スウィート」の場合、どう解釈していいのかな。‘ suite ’には、<一そろい, 一組 ((家具・ソフトウェアなど)); 続き部屋 ((ホテルなどの)); 〔米〕 アパート; 【楽】組曲; 随員, 一行 (EXCEED英和辞典より)>という諸々の意味がある。この映画『 永遠のハバナ SUITE HABANA 』の場合はドキュメンタリーでハバナの住民の色々な面を見せてくれるということで、「ハバナ組曲」とでもいった感じだろうか。調べたら、ハバナという都市の音と、そういう音と融合する音楽とのミックスのことだそうだ。邦題『 永遠のハバナ 』は、ハバナの人達の日々の営みの悠久さを示しているのだろう。・・・エッセイ「永遠のハバナ」へ
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【『 永遠のハバナ 』のスタッフとキャスト】
監督: フェルナンド・ペレス Fernando Perez (Directed by)
製作: ホセ・マリア・モラレス Jose Maria Morales (producer)
    Camilo Vives (producer)
    Ricardo Evole (associate producer)
    Ana Laura Diaz (associate producer)
脚本:フェルナンド・ペレス Fernando Perez (Writing credits)
撮影: Raul Perez Ureta (Cinematography by)
編集: ペドロ・オスカル・ペレス Pedro Oscar Perez (Film Editing by)
    Julia Yip (Film Editing by)
音楽: Edesio Alejandro (Original Music by)
    Ernesto Cisneros (Original Music by)

出演: フランシスコ・カデ Francisco Cardet
    アマンダ・ゴーティエ Amanda Gautier

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

 ※プチレヴューは、映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』のエッセイ「永遠のハバナ」に掲載しています。お読みください。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語)
       http://www.suitehabana.com/
■映画『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』の更新記録
2004/11/23新規: ファイル作成
2004/12/05更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/03/01:更新◆プチレヴューとしてエッセイ「永遠のハバナ」をリンク
2005/04/01更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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