イン・ディス・ワールド＠映画の森てんこ森

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イン・ディス・ワールド　(2002)

IN THIS WORLD

幸の観たい度：８つ星　

■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』のポスター、予告編および映画データ

イン・ディス・ワールド

ポスターはhttp://www.filmreporter.de/
より引用させて頂きました。

Links:	Official Web Site
Trailers:

上映時間 Runtime：	1:28
製作国 Country：	イギリス　UK
製作会社 Production Company：	BBC (British Broadcasting Corporation) [gb] Film Council [gb] Revolution Films [gb] The Film Consortium The Works [gb]
全英配給会社 Distributer：	BBC (British Broadcasting Corporation) [gb]
全英初公開 Release Date：	2003/03/28
日本初公開 R. D. in Japan：	2003/11/15
日本公開情報：	東芝エンタテインメント
ジャンル Genre：	ドラマ Drama
MPAA Rating 指定：	Rated R for brief strong language.
日本語公式サイト
http://www.inthisworld.jp/inthisworld/index.html

●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.

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■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』の解説

　映画『イン・ディス・ワールド　(2002) IN THIS WORLD 』は英国ワーキングタイトルが『 The Silk Road 』なので、邦題は『シルクロード』になるかなぁとも思って（ 2003/08/28 の時点で）書いたら、結果的に『イン・ディス・ワールド』そのままに決まった。『イン・ディス・ワールド』の舞台はパキスタン Pakistan 、イラン Iran 、トルコ Turkey で、いわゆるシルクロードを通ってロンドンを目指す話である。従ってロケは、パキスタン、イラン、トルコ、イタリア、フランス、イギリスと広範囲でなされた。
　映画『イン・ディス・ワールド』は、パキスタン北部の都市で古代ガンダーラ Gandhara 王国の首都、ペシャワール Peshawar から始まる。テーマは深刻で、ここの難民キャンプに住むアフガン Afghan 難民の少年二人が英国への逃避行を試みる話だ。一応ドラマだが、ドキュメンタリーのように感じられるそうだ。

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■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』の主なスタッフ

○『イン・ディス・ワールド』の監督のマイケル・ウィンターボトムや『イン・ディス・ワールド』のスタッフの多くは『２４アワー・パーティ・ピープル (2002) 24 HOUR PARTY PEOPLE 』に携わる。

○『イン・ディス・ワールド』の製作総指揮のデヴィッド・Ｍ・トンプソンは
『リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT 』
『アイリス (2001) IRIS 』、

○『イン・ディス・ワールド』の撮影はマーセル・ジスキンド
『ダンサー・イン・ザ・ダーク (2000) DANCER IN THE DARK 』
『２８日後... (2002) 28 DAYS LATER 』

○『イン・ディス・ワールド』の音響のティム・アルバンは
『リトル・ストライカー (2000) THERE'S ONLY ONE JIMMY GRIMBLE 』
流石イギリス映画の有名なタイトルが並ぶなぁ。

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■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』のあらすじ
※本作『イン・ディス・ワールド』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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　映画『イン・ディス・ワールド』は、パキスタン北部の都市で古代ガンダーラ Gandhara 王国の首都、ペシャワール Peshawar から始まり、パキスタン、イラン、トルコ、イタリア、フランス、イギリスと移動していく様をデジタル・ヴィデオで撮影していく。

　2002 年 2 月、パキスタンのペシャワール難民キャンプのジャマル（この映画『イン・ディス・ワールド』はズブの素人ばかりが出演で、本名のまま）という十代の少年は従弟のエナヤトゥラという少年を紹介される。ジャマルは英語を少し話せるので、エナヤトゥラの家族は、イギリスまで陸路で一緒に行ってやって欲しいと頼む。イギリスに到着したら、難民として亡命者保護を申請するつもりだ。一応トラベル・エージェントらしき男にお金を払って、二人は出発。ピックアップやジープやバンに乗せてもらって、パキスタンとイランを横断していく。その次は雪のクルド山脈 Kurdish Mountains を歩いて越え、トルコに出る。

　『イン・ディス・ワールド』の雪山越えはきつかったが、更に苦しい行程があった。イタリアまで船のコンテナに閉じ込められて 40 時間を耐えなければならないのだ。その後はなんとかフランス北部の港町カレー Calais まで進める。ドーバー海峡 Straits of Dover に面したパドゥカレ Pas De Calais の、実際のサンガット Sangatte 難民施設も映るらしい。ここからは英仏をつなぐ海峡トンネル Channel Tunnel をこっそりと抜ける。そして晴れてロンドンへ。

　『イン・ディス・ワールド』では二人の足跡は都市名で言えば、パキスタンのバルチスタン Baluchistan 州の州都クエッタ Quetta 、イランの首都テヘラン Tehran 、トルコのイスタンブール Istanbul 、フランスのパリ Paris とサンガット、そしてロンドンと描かれる。二人の若い目は、通り過ぎる各地の様子を新鮮な感動で見ていったに違いない。街のカフェ、美しい景色、山々、フットボールをしている子供、民衆の顔つきに見える美しさと窮乏。こうして観ていくと、難民少年の苦行を描いていくだけでないのだろう。『イン・ディス・ワールド』はいくらドキュメンタリー・タッチと言えども、フィクションだから、きっと楽しく微笑ましい見せ場もあると考えられる。

　お金も足りず、国境を通過する公式な書類を所持しない二人は、行く先々で人々の慈悲をもらいながら進む。さて、この映画、ラストはハッピー・エンド？・・・『イン・ディス・ワールド』のラストは、イギリスに最近トラック（或いは貨物列車）で来ようとしていたインドのタミール人の難民が酸欠で死ぬ悲劇。これで予感できよう。ジャマルがロンドンに到着すると、彼の目は希望に満ち溢れる。しかし、この希望は消失するのだ。英国の冷たく無関心な官庁風用語・お役所言葉に直面して…。ハリウッド映画ではないから、観たらきっと、最後は重く、うち沈んでしまうだろう。

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■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』の受賞

　『イン・ディス・ワールド』はドイツのベルリン国際映画祭金熊賞 Berlin Golden Bear Award に輝く。

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■映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』のトリビア

　『イン・ディス・ワールド』は、シルクロードと言っても、タクラマカン砂漠 Takla Makan / Taklimakan、オアシス、トルファン Turfan （吐魯蕃）、ウルムチ Urumchi （烏魯木斉）、敦煌 Dunhuang （トゥンホアン）、楼蘭（ろうらん）、巡礼、仏教文化、バーミヤン Bamiyan 、マルコ・ポーロ Marco Polo 、それにエキゾチックな西域のロマンのストーリーではない。『イン・ディス・ワールド』は、西域の絡む
『グリーン・デスティニー (2000) 臥虎藏龍（原題） / CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON 』
『ＨＥＲＯ (2002) HERO（英題）／英雄（原題）』
『ヘブン・アンド・アース　(2003) WARRIORS OF HEAVEN AND EARTH 』等とは全く別のカテゴリーだ。

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【『イン・ディス・ワールド』のスタッフとキャスト】

監督：マイケル・ウィンターボトム　Michael Winterbottom　(Directed by)
製作：アンドリュー・イートン　Andrew Eaton　(producer)
　　　　アニータ・オーヴァーランド　Anita Overland　(producer)
　　　　フィオナ・ニールソン　Fiona Neilson　(associate producer)
　　　　ベルーズ・ハシェミアン　Behrooz Hashemian　(co-producer)
製作総指揮：クリス・オーティ　Chris Auty　(executive producer)
　　　　デヴィッド・Ｍ・トンプソン　David M. Thompson　(executive producer)
脚本：トニー・グリゾーニ　Tony Grisoni　(Writing credits)
撮影：マーセル・ジスキンド　Marcel Zyskind　(Cinematography by)
編集：ピーター・クリステリス　Peter Christelis　(Film Editing by)
音響：ティム・アルバン　Tim Alban　(sound)
音楽：ダリア・マリアネッリ　Dario Marianelli　(Original Music by)

出演：ジャマル・ウディン・トラビ　Jamal Udin Torabi as Himself
　　　　エナヤトゥラ　Enayatullah as Himself
　　　　イムラン・パラチャ　Imran Paracha as Pakistan - travel agent
　　　　ヒダヤトゥラ　Hiddayatullah as Pakistan - Enayat's brother
　　　　ジャマウ　Jamau as Pakistan - Enayat's father
　　　　ワキール・カーン　Wakeel Khan as Pakistan - Enayat's uncle
　　　　ラル・ザリン　Lal Zarin as Pakistan - Enayat's uncle
　　　　アーサン・ラザ　Ahsan Raza as Pakistan - money changer
　　　　ミルワイズ・トラビ　Mirwais Torabi as Pakistan - Jamal's older brother
　　　　アブドゥル・アーマド　Abdul Ahmad as Pakistan - groom
　　　　アマヌラー・トラビ　Amanullah Torabi as Pakistan - Jamal's younger brother

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＜もっと詳しく＞

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。

　映画『イン・ディス・ワールド　IN THIS WORLD 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集
　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
　　　　　　IMDb
　　　　　　allcinema ONLINE
　　　　　　Nostalgia.com
　　　　　　CinemaClock.com

■映画『イン・ディス・ワールド』の更新記録
2003/08/28 新規：ファイル作成
2004/07/15更新： ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式
2004/12/22更新： ◆一部テキスト追記と書式変更

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幸田　幸
coda_sati@hotmail.com

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