ロンドン同時爆破テロ | |
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ロンドン同時爆破テロ@映画の森てんこ森 | |
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ロンドン同時爆破テロ | |
2005年7月10日日曜日 ![]() |
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【 ロンドン同時爆破テロ 】 | |
スイカ(西瓜)を食べた。TVではロンドン同時爆破テロのニュースだ。 こんなときに不謹慎かもしれないが、スイカ(西瓜)は幸がL一玉1580円で買って来たものだ。幸は今年になってまだ一度もスイカを食べていないので楽しみだったのに、ちょっとした弾みで落として割ってしまった。海でスイカ割りしているんちゃうから、割ってどうする、と父の声。 グチャグチャに割れてはいないから綺麗なところをちゃんと皿に盛って皆で食べた。 食べながら、落として割ってしまった自分に腹が立ち、もっと激しく割れていたら...と考えると、今年初めてのスイカも、甘く美味しく味わえない心境だった。そして『千々にくだけて』(リービ・英雄)というフレーズを連想した。 |
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千々にくだけて![]() リービ・英雄 (著) 講談社 |
アメリカ人日本文学作家リービ・英雄氏は、2001年9月11日の米同時多発テロ事件の衝撃と恐怖を松尾芭蕉の俳句「嶋々や
千々にくだけて 夏の海」の「千々にくだけて(broken,
broken into thousands of pieces)」という「爆発的な」(リービ・英雄氏のTV談)フレーズで映像的に形容した。 「嶋々や 千々にくだけて 夏の海」の句は今から300年前、松尾芭蕉が松島を詠んだものだ。 映画『 華氏911 (2004) FAHRENHEIT 9/11 』のタイトルにもなった 9.11米同時多発テロ事件は衝撃的だった。それに2005年3月11日のスペイン・マドリードの列車同時爆破テロ。そして2005年7月7日ロンドンで起きた同時爆破テロ事件。残虐で卑劣極まりない無差別殺人だ。世界では枚挙に暇が無いほど多くのテロ事件が発生している。 |
7日のロンドン同時爆破テロ事件は、多くの死傷者が出た。地下鉄・バスを標的とした無差別テロだ。イギリス・ロンドンに2012年オリンピック開催地が選ばれたばかりの翌日。そしてイギリス・グレンイーグルズ主要国首脳会議(サミット)=G8の真っ最中。日本では七夕の日だ。 今回のロンドン同時爆破テロ事件は、ラッシュ時だという。それも混雑するロンドンの中心部。シティの無防備の一般市民を狙ったものだ。地下鉄の3件の爆破は、ほぼ同時に8時50分ごろに発生した。50秒間のうちにオルドゲートイースト、エッジウェアロード、ラッセルスクエアの各駅付近で順次爆発した。そしてロンドン名物二階建てバスが大英博物館近くの路上で爆破された。首都圏の通勤者が狙われればひとたまりも無い。怖い。これではロンドンの公共交通機関は利用するのが怖くなる。 昨日9日、テロ組織アルカイダと関係があるとされる「アブハフス・アルマスリ旅団の欧州組織」がインターネット上で犯行を認める声明を発表したらしい。「アブハフス・アルマスリ旅団の欧州組織」は昨年3月のマドリード列車爆破テロでも犯行声明を出したテログループだ。マドリード列車爆破テロとロンドン同時爆破テロは彼らの犯行なのか。 どうしてこのようなテロ事件を起こすのか、訳がわからない。犯罪者には犯罪者のそれなりの論理があるのだろうが...。世界の常識人なら理解も支持も全くできない。 彼らテロリスト犯罪者のテロという犯行の動機は、先進諸国アメリカやイギリスなどへの仕返し?十字軍(『 キングダム・オブ・ヘブン (2005) KINGDOM OF HEAVEN 』)時代のイスラム教徒への長年の迫害の恨み?反グローバル化への意思表示?拡大する貧富の格差での取り残された焦りと苛立ち?文明社会への憎しみ?彼らの諸々(もろもろ)の不満の爆発がロンドン同時爆破テロに繋がったなら悲しすぎる。 どんな動機や目的があっても、このようなロンドン同時爆破テロは許されない。もし彼らが本当にイスラム教とイスラム圏の人々の幸せを願っているなら、我々のような一般市民を卑劣に殺傷して、果たして実現できると考えているのだろうか?宗教はイスラム教であろうがキリスト教であろうが、人の幸せを願うものではないのか? 映画『 戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST 』のウワディクを演じたエイドリアン・ブロディのアカデミー主演男優賞受賞のスピーチ“…And whatever you believe in, if it's God or Allah, may he watch over you and let's pray for a peaceful and swift resolution. …”「あなたが信じる神がどんな名前であれ、神のご加護がありますように。一刻も早く平和が訪れることを祈ります。」〔訳はオフィシャルサイトより引用。〕が絵空事であってはならない。イスラム教信者の彼らは私たち日本人の仏教よりも遥かに熱心にイスラム教を信じている。なら、毎週モスクに集まる信者や子供建にも、このようなテロ行為は人道的に間違っていると、指導者はどうして教えないのだろうか?(アッ日本でも指導者は教えても、何を言っても事件は起こってるよね。) ひょっとして彼らは分かって凶行に及んでいるのかも?テロを起こして世界の注目を引くということが目的?ひょっとして自爆テロや同時爆破テロを企てた自分達がヒーローと思っているのでは?そしてそれを助長する勢いが彼らの世界に歴然と存在しているのでは?丁度過去の日本人が戦争に走ったように...。いやいやそれは論理の飛躍かも。 「何かデッカイ事をして世間の注目を浴びたかった」という殺人事件は日本でも後を絶たない。ロンドン同時爆破テロもこの考えに生きる世界の人々の犯行なのだろうか? 宗教、民族、貧富、社会的苛めなど、多くのキーワードをこのロンドン同時爆破テロ事件に思う。主要国首脳会議(サミット)=G8が「新たなテロ犯出現予防」として「テロ対策に関するG8首脳声明」を採択して閉幕した。映画『 マーシャル・ロー (1998) THE SIEGE 』のように100分そこそこで、テロ事件が一件落着してくれればいいのだが、このテロ問題は根深い.。ブレア英首相が語ったように、「テロの行動原理は憎しみ」なら、決して憎しみで報復してはならない。力を力で押さえ込めば、とばっちりを受けるのは無防備の市民なのだから。 イラク・サマワに自衛隊を派遣している日本もテロのターゲットだ。日本でもオウム=サリン事件という無差別テロ事件があった。もしアルカイダのウサマ(オサマ)・ビンラディン容疑者・ザルカウィ容疑者や彼らを信奉するテロリスト予備軍、そして彼らの模倣犯が、サリンなどの毒ガスや生物兵器を時限爆弾に込めて...という事件が起こらなければよいが...。世界の首脳や指導者の地位にある人たちが力をあわせて智恵を出しあって、平和に暮らせて安心して旅行ができる世界を作ってほしい。 最後に、ロンドン同時爆破テロ事件の死傷者の方々に、心から哀悼とお見舞いを申し上げます。そして平和にスイカが食べられるこの瞬間と我が家に感謝いたします。 |
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参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com asahi.comトップ:朝日新聞 ロンドン同時多発テロ http://www2.asahi.com/special/050707/ ロンドン同時爆破テロ : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/features/london/ Sankei Web 産経夕刊 http://www.sankei.co.jp/news/050708/evening/09nat001.htm Sekai Nippo 社説 http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh050709.htm |
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Text by Sati |
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。 coda_sati@hotmail.com |
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