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 シャイな幸の独り言
ゴシックホラー タイトル
映画のジャンルのゴシックホラーについて
2003年12月21日日曜日 「シャイな幸の独り言」トップへ
 映画のジャンルには色々なものがある。幸はこの「映画の森てんこ森」を立ち上げる時に映画の分類に苦心した。ヴィデオショップの各ジャンルのコーナーの表示札をメモったり、ネットで紹介されている映画のジャンルをかき集めたりして以下のジャンルに分けた。
 「歴史,ヒューマン,アクション,ドラマ,サスペンス,サイコ,ロマンス,SF,ラブコメディ,スリラー,ファンタジー,アドベンチャー,時代劇,戦争,コメディ,格闘技,ドキュメンタリー,アニメ」
 この分類を基にして、SEO(Search Engine Optimizing 検索エンジン最適化)も考え「ロマンス=ラブロマンス=恋愛」「アドベンチャー=冒険」を付け加えて、初期のファイルのメタタグ meta tag に書き入れてある。

 しかし、先日『 ゴシカ (2003) GOTHIKA 』を書いた時に、少し気になったジャンルがある。それは「ゴシック・ホラー」というジャンルだ。ゴシック・ホラー映画『 ゴシカ (2003) GOTHIKA 』の題名は、もちろん”ゴシック(ゴチック)”に由来している。

 ネットの「infoseek マルチ辞書の大辞林(国語辞典)」で「ゴシック」という語について引用させていただくと、<ゴシック  [Gothic] 〔ゴート(人)的、の意〕(1)「ゴシック式」に同じ。(2)和文書体の一。全体に同じ太さの線でできているもの。辞典の見出し語や文中の強調したい言葉などに用いる。ゴチック。ゴジック。ゴチ。>とある。因みにこのファイルのタイトルの赤い「ゴシックホラー」の書体は「MS ゴシック」体で英語タイトルの「Gothic Horror」は「Century Gothic」体を使用した。

 また、ゴシック関連語について引用させていただくと、
 【ゴシック式】 ヨーロッパ中世の美術様式。ロマネスクに次いで一二世紀中頃北フランスにおこり、各国に広まってそれぞれ発展をみた。教会堂建築が主で、リブ-ボールト(肋骨穹窿(ろつこつきゆうりゆう))・バットレス(控え壁)・尖頭アーチを構成要素とする。広い窓をとり、高い尖塔や尖頭アーチなどの垂直線から生じる強い上昇効果を特徴とする。
  【ゴシック小説】 一八世紀後半から一九世紀初頭にかけてイギリスで流行した小説。中世のゴシック建築の古城などを背景とし、殺人・幽霊・分身などの怪奇・超自然を主題とする。ウォルポール・ラドクリフなどが代表作家。恐怖小説。ゴシックロマン。
 【ゴシック建築】 ゴシック式の建築。尖頭アーチ・リブボールト(ヴォールト)・フライングバットレスなどの構成要素を持つ。ノートルダム寺院・ミラノ大聖堂などの聖堂建築によって代表される。
 とある。しかし、ゴシック・ホラーなる言葉は見つからない。

 さて、今まで、色々な映画を観てきて、幸が自分なりに「ゴシック・ホラー」について纏めてみる。ゴシック(ゴチック) Gothic とはヨーロッパ中世の美術様式のこと。 12 世紀中期に北フランスで起こり、それから 16 世紀初頭にかけて西ヨーロッパ一帯に広がった。ゴシック(ゴチック)建築はパリのノートルダム寺院やミラノ大聖堂などの聖堂建築によって代表されるもので、広い窓をとり、高い尖塔や尖頭アーチなどの垂直線から生じる強い上昇効果を特徴としている。 18 世紀末には、啓蒙運動の合理的な思想と伝統的宗教や迷信といった超自然的な思想が矛盾しあう社会情勢の中、イギリスでゴシック小説が流行する。中世ゴシック建築の古城などを背景とし、殺人・幽霊・分身などの怪奇・超自然を主題とするゴシック小説(gothic fiction)は、現代ミステリー小説の先駆的存在である。メアリー・シェリー Mary Shelley の『フランケンシュタイン Frankenstein 』 やブラム・ストーカーの『 ドラキュラ (1992) BRAM STOKER'S DRACULA 』等が有名だ。
ゴシックホラー image01 サンタ・クローチェ教会
サンタ・クローチェ教会(1294-)
La Chiesa di S. Croce

この教会の内部はゴシック建築として
紹介されているが、写真撮影はできなかった。
2003年7月にフィレンツェで幸が撮影

少々セピア調に色調効果を加えています。

 欧米ではホラーやスリラーやサスペンスの前に「ゴシック gothic」という単語を付けて「ゴシック・ホラー gothic horror」とよく書いてある。実際、Amazon.com で調べると、このページでゴシック・ホラー(gothic horror)やゴシック・ミステリー(gothic mystery)という分類がはっきりと存在している。そして、クラシック・ゴシック・ホラーの代表作として、
 'Castle of Blood (Uncensored International Version)'
 'The Night Stalker/The Night Strangler'
 'House of Dark Shadows'
が紹介してあった。幸はこれらのラインアップは、残念ながら余り観ていない。ホラーの類は、観たいのだけど、一人では怖いので余り観るチャンスがないのだ。それに心臓がドキドキして身体に悪いかも...と思って敬遠している向きもある。
 以下は、Amazon.com で紹介している「classic-gothic horror and mystery movies クラシック・ゴシックホラーとゴシックミステリー」を引用させていただいた。

'House on Haunted Hill'
'The Whip and The Body'
'Black Sunday (aka The Mask of Satan)'
'Dark Shadows DVD Collection 1'
'Dark Shadows DVD Collection 2'
'Dark Shadows DVD Collection 3'
'Abbott & Costello Meet Frankenstein'
'The Fog (Special Edition)'
'Dark Shadows DVD Collection 4'
'The Legend of Hell House'
'Dracula - Prince of Darkness'
'The Pit and the Pendulum'
'Night of Dark Shadows'
'Scream of the Wolf'
'Dark Night of Scarecrow'
'Don't Be Afraid of the Dark'
'Burnt Offerings'
'The Innocents'
'The Dan Curtis Macabre Collection (Dracula (1973) / The Turn of the Screw (1974) / Dr. Jekyll and Mr. Hyde (1968) / The Picture of Dorian Gray (1973))'
'The Haunting - DTS'
'Sleepy Hollow'
'City Of The Dead'
'The Woman in Black'
'Sherlock Holmes - The Hound of the Baskervilles'
'Sherlock Holmes - The Sign of Four'
'Dark Shadows DVD Collection 5'
'Dark Shadows DVD Collection 6'
'Dark Shadows Collection 7'
'Mr. Sardonicus'
'The Masque of the Red Death / The Premature Burial'
'The Sentinel'
'Curse of the Demon / Night of the Demon'
'Salem's Lot'
'Something Wicked This Way Comes'
'Seven Faces of Dr. Lao'
'Phantasm'
'Phantasm 2'
'Phantasm 4: Oblivion'

※以上のリストは、全て、Amazon.com にリンクしてある。
【追加資料】
 ゴシック美術(「1975年版平凡社世界大百科事典11 吉川逸治」より引用)
 西ヨーロッパ中世後半に行なわれた美術。ロマネスク美術につぎ、その発展の結果として生まれ、12世紀中期から準備期に入り、13世紀にフランス・イギリスにおいて明確な様式として成立し、さらに西ヨーロッパに波及し、つづく2世紀間に発展・変化して、15世紀初めからイタリアで形成されるルネッサンス美術が代表する近代美術にとって代わられるまで存続した。ゴシック Gothic の名称は、ヴァサーリやルネッサンスのイタリア人が中世建築を粗野な蛮族ゴート Goth 人のもたらしたものとして非難したことに由来するが、19世紀以来、西ヨーロッパ中世美術の一様式さす重要な美術史上の用語として適用されるに至った。この中世美術に明確な形式を与えたのは、<フランス人の作品>opus francigenum と呼ばれたように北フランスであるが、全西ヨーロッパ的現象であるから<中世フランス様式>というのは狭きに失する。ゴート人はこの美術の形式に直接関係はなかったが、ゴシックの名称はその北方的色彩をも暗示するものである。・・・以下省略。

 ゴシック美術や建築、装飾物についてはあまりにも膨大に記述があり、極めて学問的なので幸はついていけない。それで観て見たいと思う典型的な建物などを少し書いておく。
 アミアン聖堂・・・ ヴィオレ・ル・デュックの構想によるコシック教会堂建築の理想に近いとされる、ゴシック様式の完成例とされている。
 リンカーン聖堂・・・アーケードとトリフォリウム
 ウエストミンスター寺・・・ヘンリー7世礼拝堂のリブボールト(ヴォールト)
 シャトル聖堂・・・フライングバットレス
 サン・ドニ修道院教会
 サンチュルバン教会(トロア)
 聖母教会(ゾースト)
 聖ロレンツ教会(ニュルンベルグ)
 ケルン聖堂
 ノートルダム・ド・パリ
 レオン聖堂
 ソールズベリー聖堂
 聖シュテファン寺院(ウィーン)
 ランス聖堂
 グロースター聖堂
 ミラノ大聖堂
 サンタ・クローチェ教会(フィレンツェ)
以上。これらの代表的建築は是非一生に一度は見てみたいものである。

Text by Sati
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。
coda_sati@hotmail.com
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