★シャイな幸の独り言@映画の森てんこ森
2002年11月06日水曜日
コンビニ
幸田 幸@映画の森てんこ森
 
 便利と効率を限界まで追求したコンビニは現代社会の象徴です。25年ほどの間に数万店にまでに急増し、公共料金支払いやチケット販売などに加え、銀行窓口機能や電子商取引の機能も追加されて、いまや無くてはならない街の生活装置になりました。世目を引く業界だけに環境活動もアピールしており、各社のホームページを見ると、環境マネジメントISO14001の認証を取得したり(ampm)、店舗当たりの電力消費を1990年比で4%削減するなどの環境目標を表明したり(セブンイレブン)、環境配慮型実験店舗「エコショップ」をつくってみたり(ファミリーマート)と、いろいろ取り組んでいます。
 コンビニを現代社会の象徴と考えるとき、無駄をなくし効率を追求するその姿勢は、生活の環境問題の解決にも手がかりを提供するものかもしれません。
 現在のコンビニは便利と効率だけでなく、人と環境と地球に優しくなくてはなりません。コンビニのあり方について幸は少しお勉強して考えてみました。


 便利なコンビニエンスストアからエコロジカルなコンビニエンスストアへの取り組みがなされています。
 人の安全、オゾン層の保護、汚染物質の削減、地球温暖化の防止、廃棄物削減、森林保護 、コミュニケーション・社会貢献、従業員の教育・啓発を環境目標として掲げている企業もあります。

 人の安全としては、「安全・安心・便利」な商品やサービスを提供することは小売業の使命であります。製造日はもとより、栄養成分表示、原材料表示、アレルゲン表示、食品添加物表示、容器の材質識別表示は、消費者への最低の情報提供です。そして、遺伝子組み換え食品やBSE(牛海綿状脳症)対策についてグローバルな安全基準を設け、原材料にさかのぼって安全性を確認して商品開発を行う必要があります。

 環境配慮型商品、いわゆるグリーン商品は、再生プラスチックを使ったボールペンなどのエコマーク認定商品、バガスの使用比率を高めて木材原料を減らしたティッシュペーパーなどのグリーン購入ネットワークの基準をクリアした商品、そして既存品に比べて少しでも環境に配慮している商品を品揃えして消費者に提供すべきです。

 各店舗の取り組みとしては、店舗の開店・改装閉店・閉店時に、より温室効果の低いフロンに切り替え、また、既存機器でのフロン入替も実施すべきです。そして、行政から認可された専門業者に適正な回収・破壊処理を委託しなければなりません。

 電気の使用によるCO2の排出は地球温暖化を促進する要因になります。例えば「電圧調整装置」(見た目に明るさの変化がない96Vになるようにコントロールする装置)を設置するなど、省エネ店舗インフラを行い、照明や冷凍・冷蔵庫などの消費電力を抑えます。もう一つCO2の排出問題では、大手コンビニの多頻度小口配送とトラックの低い積載効率がについて、「大手チェーンは一定地域内に店舗を集中させたり、共同配送などの実施で積載効率を高めている」が、中小チェーンの配送や、メーカーからCVS物流センターまでの調達物流に改善すべきです。

 先進国のCO2など温室効果ガスの削減目標を定めた京都議定書では、日本は2008年から2012年までに6%削減(90年比)が義務づけられています。現在、日本のCO2排出量は約9%増加しており、企業・市民が早急に省エネルギーなどを実行することが求められています。

 限りある資源を有効に使うためにリサイクルが不可欠です。売れ残った惣菜や弁当を肥料化してリサイクルする。そして割り箸やスプーン、社内連絡の書類、レジ袋などの削減、ペットボトル・パック商品や廃油や紙類の再資源化と再利用、廃油・ごみ・フロンなどの適正処理することによって、廃棄物を削減できます。

 これらの環境問題の取り組みは、掛け声だけで中身が伴わなければ消費者は離れていきます。コンビニエンスストア本部の社員と各フランチャイズ店舗のオーナーへの教育プログラムが確立され、着実に実施されなければなりません。

 そして最後に、私たち消費者が、買い物という日常的な行動をとおして環境問題への意識を行動に移し、自分たちの生活、そして企業活動や経済社会を環境に配慮した方向へ変えていく必要があります。例えば、「グリーンコンシューマー運動」では、環境によくない商品はできるだけ買わない、必要なものを必要な量だけ買う、長く使えるものを選んで買う、包装の少ない商品を選んで買う。これらの活動を自分で実践するだけでなく、まわりの人に声をかけて、広めていく。このように賢い消費者の役割を果たし、情報交換を通じて、お互いよい買い物ができるようになれば、消費者の声が反映し、環境にやさしい商品が開発・販売され、大きく企業も変わっていくでしょう。地球環境問題は企業だけが取り組むだけでなく、消費者の意識改革が必要です。
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。
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