ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
表紙目次読む映画試写会レヴュー観たい度映画予告編エッセイ日誌試写会情報リンク集
映画人解説・レヴュー一覧表映画ゲーム思い出映画ブロードバンド(B)版旅行の森てんこ森
映画の森てんこ森■読む映画試写会■映画レヴュー
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001)
THE ROYAL TENENBAUMS
 映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS 』をレヴュー紹介します。

 映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』を以下に目次別に紹介する。
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の解説及びポスター、予告編
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の映画データ
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の主なキャスト
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』のスタッフとキャスト
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の結末
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の更新記録

>>
「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え)
幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の解説及びポスター、予告編
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
Links:  Official Web Site
Trailers:  Quick Time 9.1Mb
Quick Time 18Mb
Quick Time 27Mb
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の解説

 映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS 』は、主演ジーン・ハックマンがゴールデン・グローブ主演男優賞(ミュージカル・コメディー部門)および全米映画批評家協会の主演男優賞を受賞、全米衣装デザイン組合賞・最優秀デザイン賞(現代物)受賞、全米の有力メディアに<2001年度ベスト・ムービー>に選ばれた話題作。
 映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』のタイトルは、主人公ロイヤル・テネンバウムの一家、という意味。この「一家」がクセ者で、初めの十年ほどが「天才一家」と呼ばれた黄金期で、それ以降は家族崩壊。そして 22 年後に父親が再集結を計るというストーリー。五人家族と取り巻きの人物達が一癖も二癖もあるキャラクターなので、映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』は単にコメディともドラマとも違い、豪華なキャストでペーソスに満ちた展開だ。
 映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の登場人物の役柄がしっかり決まっていて、それは各人物の衣装で象徴されている。これが普通では見られない斬新な試みと映って、全米衣装デザイン組合賞を受けたくらいだ。映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の音楽は、短調の不安定で不気味なテーマ・ミュージックやヘイ・ジュード等のBGMが音量大きく全編に流れていく。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
▲TOPへ
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ THE ROYAL TENENBAUMS 』の映画データ
 上映時間 110分
 公開情報:ブエナビスタ
 アメリカ初公開年月:2001年11月14日
 日本初公開年月:2002年8月下旬予定
 ジャンル:ドラマ/コメディ
▲TOPへ
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ THE ROYAL TENENBAUMS 』の主なキャスト
●ジーン・ハックマン as 父ロイヤル・テネンバウム
ボニーとクライド/俺たちに明日はない (1967) BONNIE AND CLYDE
ニューオーリンズ・トライアル (2003) RUNAWAY JURY
ムースポート (2004) WELCOME TO MOOSEPORT

●アンジェリカ・ヒューストン as 母エセル・テネンバウム
バッファロー'66 (1998) BUFFALO '66
エバー・アフター (1998) EVER AFTER
ブラッド・ワーク (2002) BLOOD WORK
チャーリーと14人のキッズ (2003) DADDY DAY CARE
ケイナ  (2003) KAENA LA PROPHETIE (原題) / KAENA THE PROPHECY (米題)
ライフ・アクアティック (2004) THE LIFE AQUATIC WITH STEVE ZISSOU

●ベン・スティラー as 長男チャス・テネンバウム
ズーランダー (2001) ZOOLANDER
おまけつき新婚生活 (2003) DUPLEX
スタスキー&ハッチ (2004) STARSKY & HUTCH
隣のリッチマン (2003) ENVY
ドッジボール (2004) DODGEBALL: A TRUE UNDERDOG STORY

●グウィネス・パルトロー as 長女マーゴ・テネンバウム
恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE
リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY
デュエット (2000) DUETS
愛しのローズマリー (2001) SHALLOW HAL
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER
抱擁 (2002) POSSESSION
ハッピー・フライト (2003) VIEW FROM THE TOP 』
シルヴィア (2003) SYLVIA
プルーフ・オブ・マイ・ライフ (2004) PROOF
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004) SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW

●ルーク・ウィルソン as 次男リッチー・テネンバウム
アダルト♂スクール (2003) OLD SCHOOL
チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS
キューティ・ブロンド (2001) LEGALLY BLONDE
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE
キューティ・ブロンド/ハッピーMAX (2003) LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS

●オーウェン・ウィルソン as イーライ・キャッシュ
シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON
ズーランダー (2001) ZOOLANDER
アイ・スパイ (2002) I SPY
シャンハイ・ナイト (2003) SHANGHAI KNIGHTS
ビッグ・バウンス (2004) THE BIG BOUNCE
スタスキー&ハッチ (2004) STARSKY & HUTCH
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS
ライフ・アクアティック (2004) THE LIFE AQUATIC WITH STEVE ZISSOU

●ダニー・グローヴァー as ヘンリー・シャーマン
リーサル・ウェポン4 (1998) LETHAL WEAPON 4
ソウ (2004) SAW

●ビル・マーレイ as ラレイ・シンクレア
チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS
ロスト・イン・トランスレーション (2003) LOST IN TRANSLATION
コーヒー&シガレッツ (2003) COFFEE AND CIGARETTES
ガーフィールド (2004) GARFIELD: THE MOVIE
ライフ・アクアティック (2004) THE LIFE AQUATIC WITH STEVE ZISSOU
▲TOPへ
【『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』のスタッフとキャスト】
監督: ウェス・アンダーソン Wes Anderson
製作: ウェス・アンダーソン Wes Anderson
    バリー・メンデル Barry Mendel
    スコット・ルーディン Scott Rudin
製作総指揮: ラッド・シモンズ Rudd Simmons
    オーウェン・ウィルソン Owen Wilson
脚本: ウェス・アンダーソン Wes Anderson
    オーウェン・ウィルソン Owen Wilson
撮影: ロバート・D・イェーマン Robert D. Yeoman
音楽: マーク・マザースボウ Mark Mothersbaugh
    エリック・サティ Erik Satie

出演: ジーン・ハックマン Gene Hackman ロイヤル・テネンバウム
    アンジェリカ・ヒューストン Anjelica Huston エセル・テネンバウム
    ベン・スティラー Ben Stiller 長男チャス・テネンバウム
    グウィネス・パルトロー Gwyneth Paltrow 長女マーゴ・テネンバウム
    ルーク・ウィルソン Luke Wilson 次男リッチー・テネンバウム
    オーウェン・ウィルソン Owen Wilson イーライ・キャッシュ
    ダニー・グローヴァー Danny Glover ヘンリー・シャーマン
    ビル・マーレイ Bill Murray ラレイ・シンクレア
    シーモア・カッセル Seymour Cassel ダスティ
    アレック・ボールドウィン Alec Baldwin ナレーター
    アラム・アスラニアン・ペルシコ Aram Aslanian-Persico チャス子役
    アイリーン・ゴロヴァイア Irene Gorovaia マーゴ子役
    アマデオ・トゥルトゥロ Amadeo Turturro リッチー子役
    ジェームズ・フィッツジェラルド James Fitzgerald イーライ子役

▲TOPへ
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
▲TOPへ

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第01段落】  独特のテーマ・ミュージックをBGに、この映画はプロローグ・第1章〜第8章・エピロ−グと綴られていく。先ず、アメリカはニューヨークの落ち着いた街並み。アーチャー・アヴェニューのレンガ造りの屋敷、ここはテネンバウム家。ヘイ・ジュードのBGMと共にナレーションでこの一家の背景が語られる。ナレーターのアレック・ボールドウィンは「レッド・オクトーバーを追え!」でジャック・ライアン役、
パール・ハーバー (2001) PEARL HARBOR
ハットしてキャット (2003) THE CAT IN THE HAT
アビエイター (2004) THE AVIATOR 』等にも出演の俳優。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第02段落】  テネンバウム家はこの十年間は一家の隆盛を極め、三人の子供は母親エセル(アンジェリカ・ヒューストン)のスパルタ教育の成果か幼くして超一流に上り詰めていた。長男チャス(子役アラム・アスラニアン・ペルシコ)は6年生で国際金融と不動産売買成功の実業家の天才。長女マーゴ(子役アイリーン・ゴロヴァイア)は養女で、十代前半で劇作家として5万ドル(約 600 万円)の懸賞も獲得した天才。次男リッチー(子役アマデオ・トゥルトゥロ)は3年生からテニス・チャンピオン、ジュニア選手権3連覇の天才。こういう一家を世間では「天才一家」と呼んでいた。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第03段落】  ある日、家長、父ロイヤル・テネンバウム(ジーン・ハックマン)が三人の子供達を前に書斎で報告している。「母さんとは別居することになった」と。子供は、「私達のせい?」と訊くが、「子供を育てるということは犠牲を伴うことだ。でも、お前達のせいというわけではない。」と答えるロイヤル。妻とはいわゆる性格の不一致だが、このロイヤル自身が、どこか自分本位で父親的でないのだ。例えば、息子が鉄砲ごっこをしていると、息子を撃つ。親には撃たれたくないのが子供としての真情だ。また、マーゴが誕生日パーティで動物の縫いぐるみを着てダンスをして見せると、褒められると思っていたのが逆で、父にはけなされる。ナイーブな心をずたずたにされて、こうして三人の子は幼くして父とは離れて独立していく。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第04段落】  それにしても名前がロイヤルとは変わっている。ジーン・ハックマンは弁護士のこの父親役を、常にダブルの立派な背広姿で登場して演じる。ジーン・ハックマンは
ボニーとクライド/俺たちに明日はない (1967) BONNIE AND CLYDE 』当時の若い頃からもう 73 本の映画に出演、「フレンチ・コネクション」( 1971 )・「許されざる者」( 1992 )ではアカデミー賞を受賞しているベテラン俳優。妻にも子供達にも去られたロイヤルが行く先は、リンドバーグ・パレス・ホテルのスイート・ルーム。子供達と離れてから 22 年。音沙汰もない。このホテルではとうとう家賃が払えなくなって追い出しを食らう。初老になってロイヤルは、一家が元通りになれないものかと思案する。ある日、ロイヤルは別居の妻に会って、ガンであと6週間の命だと芝居して伝える。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第05段落】  妻エセルは考古学者。アンジェリカ・ヒューストンは「アダムス・ファミリー1&3」( 1991 & 1993 )で代表される魔女的お顔、
バッファロー'66 (1998) BUFFALO '66
エバー・アフター (1998) EVER AFTER 』等にも出演多数、特徴あるマスクで存在感を撒き散らす。エセルは夫いわく「魅力的」で、別居以来三人の男性からプロポーズされ、今は四人目のヘンリー・シャーマン(ダニー・グローヴァー)からプロポーズされている。ダニー・グローヴァーは
「リーサル・ウェポン」シリーズでよく知られているが、全然イメージ変えて演じているから驚き。エセルはロイヤルの「死にそうだ」という言葉を真に受けて、離れている子供達に連絡をとって、子供達は一人一人アーチャー・アヴェニューのレンガ造りのテネンバウム家に戻ってくる。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第06段落】  長男チャス(ベン・スティラー)は、結婚後二人の男の子が生まれて、家族で小型飛行機に乗って墜落して妻は死ぬ。二人の息子と飼い犬のビーグルと本人は無事だった。それ以降、避難訓練に異常な関心を示している。ストップウォッチを手に、非常ベルが鳴ってから何秒で脱出できるかを記録していくのが日課の変な父親だ。ベン・スティラーは最近では 2001 年の
ズーランダー (2001) ZOOLANDER 』で監督・製作・原案・脚本・出演をしている多才。息子と三人とも同じ赤の<アディダス>の上下のトレーニング・ウェアを常に身につけ、何をするのもどこに行くのもこの格好で、三人と一匹いつも一緒。カーリーで黒い髪の毛も息子達に受け継がれ、赤いアディダスの親子三人組は一種独特の面白さを出している。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第07段落】  長女マーゴ(グウィネス・パルトロー)は子供の時から今もずっと同じスタイル。<ラコステ>のスポーティな横じまのワンピースに、ブロンドのストレートヘアは横分けにしてヘアピンで留めている。ラコステのワンピーは、よく観ていると、縞の色が違う何着も持っているようだ。外出のときはミンクの長いコート。このミスマッチがマーゴの倦怠的雰囲気と実にマッチしてこれも独特。グウィネス・パルトローは妖精的にスレンダーな身体だから、ミンクのコートがまるでワンピースのような優雅でやわらかな着こなしで、毛皮がこれほどソフトにまとわれるのを見たのは初めてだ。マーゴは神経学者の中年男ラレイ・シンクレア(ビル・マーレイ)と結婚しているが、日常生活は無気力。ペディキュアや入浴に何時間も費やすようなこの世離れの暮らしをしている。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第08段落】  次男リッチー(ルーク・ウィルソン)はテニスのジュニア・チャンピオン3連覇の実績があり将来を約束されていたが、 26 歳でテニスが嫌になり、絵を描いたりして生活は変わっていった。どうもマーゴのことが好きなようで、彼女をモデルにした水彩画を幾つも描いている。マーゴは養女なので本当の兄弟姉妹ではないから。リッチーは船旅をして暮らしているが、服装は、テニス時代のそのままに頭にバンダナ、ポロシャツは<フィラ>、ベージュのスーツをラフに着こなす。黒髪は耳下までの長髪で、髭は濃く長く、更に黒いサングラスという姿。映画中盤で、マーゴの恋愛遍歴を知って精神状態がおかしくなり、髭も髪の毛も剃ってイメージチェンジ(ポスターのスタイル)、カミソリで自殺未遂もする。このルーク・ウィルソンは
チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS 』等、ヘアスタイルだけでも千変万化だな。この映画には兄のオーウェン・ウィルソン、弟のアンドリュー・ウィルソンの三人兄弟の全員が出演。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第09段落】  イーライ・キャッシュ(オーウェン・ウィルソン)は子供のときアーチャー・アヴェニューのテネンバウム家のお屋敷の向かいに住んでいて、テネンバウム家の兄弟と遊び、マーゴには恋心を抱いていた。テネンバウム家の家族になりたいほどの親密な間柄だった。今はブルックリン大学の文学の助教授をしていて、著作の本が大ブームになってTVでインタヴューされている。このイーライの服装は、カウボーイ・ハットにカウボーイ・ジャケット。オーウェンはテキサス州ダラス出身だからかな。彼は、ジャッキー・チェンの
シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON 』に助演の時は、口の動かし方にクセがありすぎてちょっとイヤだったけど、この「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」では感じよく観られて、これまたびっくりした。また、知らなかったが、オーウェン・ウィルソンはこの映画の出演だけでなく、製作総指揮・共同脚本も手掛け、監督・製作・共同脚本のウェス・アンダーソンと共に 2001 年のアカデミー脚本賞にノミネートされたとか。このグループは彗星の如くアメリカ映画の<ニュー・パワー・ジェネレーション>になるかもしれないと話題に上っている。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第10段落】  長男チャスがミニチュアみたいな息子二人とビーグルを連れてお屋敷に戻ってきた。息子達は祖父ロイヤルのことは全然知らなかったが、だんだんおじいちゃんに可愛がられていく。つまり、おじいちゃんのロイヤルも成長していくわけだ。長女マーゴは中年の夫の許から自分の生まれた家に一応戻っていく。帰ってくるよね、と夫に言われても、さぁ、っていう感じで醒めている。船旅に出ていた次男リッチーは連絡を受けて久しぶりに陸に上がった。そこに出迎えたのは長距離バスから降り立ったマーゴ。マーゴは常に静かで、目の回りをパンダのように黒く化粧している。意味ありげに見詰め合う二人。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第11段落】  次男リッチーは生まれた家に戻ると、飼っていたタカを飼うべきではないと放つ。父ロイヤルは子供達を集めて、余命6週間という旨を伝える。どういうわけか、家族ではないのに準家族?のイーライも来ている。母エセルにはヘンリーがいつも一緒だ。リッチーは父がホテルから追い出されるのを知って、僕の部屋に来たらいいと言う。皆、乗り気ではないが、父はこの屋敷に戻ってベッドで静養することになる。孫にも慣れてきたロイヤルは、ベッドを抜け出して、赤いアディダスの二人の孫と外で思いきりはしゃぐ。走ったり、乗馬したり、プールに入ったり、ゴミ収拾車に乗っかったり、挙句の果ては万引きを教えたり、と大暴れ。帰るとチャスは怒る。またマーゴは、自分でも夫の所に戻るかどうか定かではないのに、父に夫ラレイがお前に値しない男だとケチをつけると、知りさえしないのに!と怒る。一家全員は 17 年ぶりに(この場面では 22 年でなくて 17 年と聞こえました。妻が出ていって 22 年ということ?)この家に集合したわけなので、子供達が父のことをすぐによく思うはずはない。でも、妻エセルは現在のパートナーのヘンリーが迎えに来ても、ロイヤルの病状が心配だから今晩は帰らない、と言うのを聞いてロイヤルはこっそり喜んでいる。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第12段落】  さて、胃ガンにしては奇妙なことがいくつか出てくる。心電図が病人的ではない。チーズバーガーとフレンチフライをこっそり食べている。夜は遅くまで明かりをつけて読書。チャスはそんな父に、自分が昔されたように、無理やり明かりのスイッチを切る。ガンの薬だと言って色々な薬を飲んでベッドにいるが、果たして本当かどうかとヘンリーは疑い始めた。ヘンリーは妻をガンで亡くしているので、症状を知っているからだ。医者に薬を言って調べたら、やはり違った。高血圧の薬だった。こうして仮病がバレて、ロイヤルはお屋敷から追い出される。「6日間だったが、一緒にいられてよかった」と言い残して、雪の舞い散る中をタクシーで去っていく。でも、行く所はないのに…。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第13段落】  交差点の陸橋の上で、イーライはマーゴと会って、もう愛してないと告げる。マーゴは愛してたなんて知らなかったと言い返すが、二人は何か複雑そうだ。そんなところを望遠カメラが捕らえている。探偵だろうか、マーゴの夫ラレイに書類や写真の入った封筒を渡している。マーゴは十人近くの様々な男と恋愛してきた様子が撮られていた。タバコを吸う姿もある。夫は長年、マーゴの喫煙のことは全然知らなかった。また、イーライとの濃厚シーンもある。それを知ったリッチーはバンダナを外して、長年のばしてきた髭と髪の毛を切る。別人のようになったリッチー。彼は何か思いつめて両手首をカミソリで切る。・・・

▲TOPへ

◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第14段落】  ロイヤルはビルのエレベーター係りをして生計を立て始めていた。上品なグレーのダブルのエレベーターマンの制服と帽子がサマになっている。ジーン・ハックマンは後半はこの格好になる。リッチーの事を聞いて、エレベーターの仕事をそっちのけにして、ロイヤルは病院に駈け付ける。リッチーは命は取り留めていた。そして、何を思ったのか、患者の白衣を着たまた、走り出してバスに乗ってしまった。ロイヤルはタクシーで追いかける。リッチーはアーチャー・アヴェニューの家に窓から侵入、そして、室内のテントにこもっているマーゴに会いに行く。両腕のカミソリ傷を見せて、タバコを吸い合い、愛してるとお互いに言い合う。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第15段落】  退院したリッチーは父のところに、ただエレベーターに乗って父と話をして様子を訊く為だけにわざわざやって来る。「俺をまだ父さんだと思ってくれているかね。」「もちろん思っているよ。」そんな姿を父の親友ダスティ(シーモア・カッセル)が温かく見守る。だんだん流れが柔かくなって来たような。リッチーがこの前放したタカが戻ってきた。自分のことを気にしてくれる存在が増えてきたようで嬉しい。リッチーはイーライに会いに行って、マーゴとの事は聞いたと言って抱き合う。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第16段落】  ロイヤルは人によい事、喜ばれる事をすることができるようになった。妻エセルとは別居であって離婚はしていなかったのを、離婚届の書類を用意してエセルとヘンリーの所に持っていく。喜ぶ二人は早速結婚式(再婚式)の手配をする。挙式の当日、再婚どうしの新郎新婦。黒人のヘンリーの息子と白人のチャスが"兄弟"になるわけなので挨拶するが、ヘンリーが「寡男(やもめ)なので…」と遠慮がちに言うと、チャスも「僕もそうですから」と言って、お互いかばい合うのがいい。この後ドタバタも結構あるが、ロイヤルは死んだビーグルに代わってダルメシアンの子犬をチャスの子供達に上げて、喜ばれる。さすが、あまり気を許さなかったチャスも素直に感謝する。……… 69 歳でロイヤルは亡くなるが、死に目はチャスが見られた。そして葬式では、墓地には家族と取り巻き全員が揃って最後のお別れをすることが出来た。チャスと息子達の三人組は、この日ばかりは"黒い"アディダスだった。

【ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 第17段落】  コメディでもなく、非常に変わった映画でした。だから<ニュー・パワー・ジェネレーション>と呼ばれるのですね。ご覧になったら、あのテーマ・ミュージックを思い出しながら人間模様を脳裏に再生して整理なさって下さい!

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず6125文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.royaltenenbaums.com
■映画『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 』の更新記録
2002/07/26新規: ファイル作成
2005/01/03更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/10/06更新: ◆追記
2005/12/04更新: ◆データ追加
▲TOPへ
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
「映画の森てんこ森」へ 「旅行の森てんこ森」へ
映画解説・レヴュータイトル一覧表
映画の森てんこ森 バナー03

映画の森てんこ森 coda21幸田幸 クレジット バナー01
幸のイタリア各都市情報へ
旅行の森てんこ森 バナー03
136x70
本サイトの作文、データ及び画像などのコンテンツの無断転用はお控え下さい。
貴サイトへの御掲載についてはメールにてお知らせ頂ければ幸いです。
© 2002-2005 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved.