パッション THE PASSION OF THE CHRIST
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パッション (2004)
THE PASSION OF THE CHRIST
 【解説】  映画『 パッション (2004) THE PASSION OF THE CHRIST 』を紹介します。
 映画『 パッション 』はキリストの最期の 12 時間の苦悩の物語。メル・ギブソン(『 リーサル・ウェポン4 (1998) LETHAL WEAPON 4 』『 パトリオット (2000) THE PATRIOT 』『 サイン (2002) SIGNS 』等)が監督・製作・脚本の三役を務めて評判になった映画『 パッション (2004) THE PASSION OF THE CHRIST 』は、是非観てみたい。映画『 パッション 』はキリスト受難を描く話題の映画だけあって、世界では色々と取沙汰(とりざた)された。『 パッション THE PASSION OF THE CHRIST 』の「パッション passion 」とは「激情・激怒・熱烈な情愛・情欲・熱情・熱心」という意味が先ず頭に浮かぶが、古語で「苦痛」という意味もある。そして‘the Passion ザ・パッション’と「ザ」定冠詞を付けて表現すると「キリストの受難」を意味している。これがタイトル『 パッション 』の表すところである。(もっと詳しくネタばれも含めて映画『 パッション 』を読むなら、こちらをクリック・・・2004年04月24日更新)

■映画『 パッション (2004) THE PASSION OF THE CHRIST 』の更新記録
 ※2004年03月01日「幸の観たい度映画」として、本ファイル映画『 パッション 』の解説をアップ。
 ※2004年04月24日「読む映画試写会」レヴューとして映画『 パッション 』をアップ。

 映画『 パッション 』では、イエス・キリストが拘束されて十字架に掛けられるまでの最期の 12 時間を描いている。敬虔なカトリック Catholic 教徒であるメル・ギブソンは、この映画『 パッション 』を製作するため、$25,000,000 とも $30,000,000 ($1=¥ 110 換算で 27 億 7500 万円〜 33 億円)とも言われる制作費をポケットマネーから出したそうだ。映画出演一本に対するメル・ギブソンのギャラは $25,000,000 なので、それをポンと投げ出したわけだ。米国では当初ユダヤ人を悪く描いていると捉えられて興行成績が伸びないのではと心配されたが、それがまた逆に話題性を高めて大ヒットとなった。

※以下はMSNの 2004 年 3 月 8 日付けのニュースの抜粋です。
<「キリストの受難」が依然トップ=北米映画興行収入  【ロサンゼルス7日】米俳優メル・ギブソンが監督を務めた問題映画「キリストの受難」が週末の北米映画興行収入で前週末に続きナンバーワンになっている。調査会社イグジビター・リレーションズによると、今週末(5−7日)の売り上げは推定5130万ドル。(写真はニューヨーク・マンハッタンの映画館に「キリストの受難」をバスで見に来たブルックリン区の聖マーケラス・ギリシャ正教教会の神父たち)映画はキリストの最後の数時間を描写したもので、ギブソンが私費2500万ドルを投じたと伝えられる。公開から2週間で2億1200万ドルの売り上げになる見込み。ユダヤ人指導者が同映画を反ユダヤ的と非難したり、一部批評家たちが暴力場面の多さを槍玉に挙げてギブソンを強く批判をしていたのが結果的に、格好の前宣伝になった。〔AFP=時事〕>2004/03/09更新

 映画『 パッション 』の共同製作はブルース・デイヴィ(『 理想の結婚 (1999) AN IDEAL HUSBAND 』)、製作総指揮はエンツォ・システィ(『 イングリッシュ・ペイシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT 』『 娼婦ベロニカ (1998) DANGEROUS BEAUTY / A DESTINY OF HER OWN 』『 リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY 』『 ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』『 ザ・コア (2003) THE CORE 』)である。イタリア・ロケをフルに活用した美術担当はフランチェスコ・フリジェッリ(『 海の上のピアニスト (1999) THE LEGEND OF 1900 』『 リプリーズ・ゲーム (原題) (2002) RIPLEY'S GAME 』)である。

 映画『 パッション 』の音楽はジョン・デブニー(『 コーリング (2002) DRAGONFLY 』『 プール (2002) SWIMFAN / SWIMF@N 』『 タキシード (2002) THE TUXEDO 』『 ホット・チック (2002) THE HOT CHICK 』『 ブルース・オールマイティ (2003) BRUCE ALMIGHTY 』『 エルフ (原題) (2003) ELF 』『 ルーニー・テューンズ: バック・イン・アクション (原題) (2003) LOONEY TUNES: BACK IN ACTION 』『 ウェルカム・トゥ・ムースポート (原題) (2004) WELCOME TO MOOSEPORT 』『 プリティ・プリンセス2 (2004) THE PRINCESS DIARIES 2 』)、撮影はキャレブ・デシャネル(『 タイタニック (1997) TITANIC 』『 アンナと王様 (1999) ANNA AND THE KING 』『 ハンテッド (2003) THE HUNTED 』『 タイムライン (2003) TIMELINE 』)、編集はジョン・ライト(『 X−メン (2000) X-MEN 』 )が当たっている。

 映画『 パッション 』のストーリーは、聖書に忠実にキリストの最期を描く。イエス・キリストには、『 G.I.ジェーン (1997) G.I. JANE 』『 シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE 』『 モンテ・クリスト伯 (2002) THE COUNT OF MONTE CRISTO 』『 アイ・アム・デビッド (原題) (2003) I AM DAVID 』『 ハイウェイマン (原題) (2003) HIGHWAYMEN 』のジム・カヴィーゼルが体当たりで演じている。イエス・キリストは十二使徒と共に最後の晩餐 the Last Supper を済ませて、オリーブ山(ゲッセマネの園) the Garden of Olives ( Garden of Gethsemane )で深い祈りを捧げている。これはイエス・キリストが神への信仰を試された最後の試練であった。

 ぺテロ(フランチェスコ・デ・ヴィート)、ヨハネ(リスト・イーフコフ)ら弟子は傍らで眠っている。イエス・キリストはサタン(ロザリンダ・チェレンターノ:『 悪霊喰 (2003) THE ORDER 』)の誘惑に屈さず無事にゲッセマネの園の祈りを終えた。しかし、弟子の一人イスカリオテのユダJudas Iscariot が裏切って、イエス・キリストは捕らえられた。ユダは、カヤファ(或いはカイファ/マッティア・スブラージア:やはり『 悪霊喰 (2003) THE ORDER 』出演)と他のユダヤ人の大祭司たちにイエス・キリストの居場所を密告したのだった。

 イエス・キリストはエルサレム Jerusalem に連れて来られ、そこではパリサイ人達はキリストを冒涜する。カヤファはイエス・キリストを異端と諸々の宗教的罪の廉で告発するが、カヤファの妻クラウディア・プロクレス(クラウディア・ジェリーニ:『 トスカーナの休日 (2003) UNDER THE TUSCAN SUN 』)はイエスを助けてやってと提案するため、処刑を即決できない。しかしユダヤ指導者や民衆たちの要求で、ローマ帝国のユダヤ総督ピラト(リスト・ショポフ:『 アイ・アム・デビッド (原題) (2003) I AM DAVID 』)の権限に委ねることになった。

 先ずピラトが、そしてヘロデ(ルカ・デ・ドミニチス)がイエスの死刑宣告を拒否した。そこで、ピラトはユダヤ人達に、イエスか、有罪と宣告された殺人犯のどちらを釈放するか選ばせた。すると彼らは殺人犯の方を自由にしてやると選んだので、ピラトはイエスに鞭打ちの刑を与える。しかし、その段階ではイエスをまだ生存させていた。イエスの母マリア(マヤ・モルゲンステルン)もマグダラのマリア(モニカ・ベルッチ:『 ドラキュラ (1992) BRAM STOKER'S DRACULA 』『 マレーナ (2000) MALENA 』『 ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (原題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF (英題) 』『 ミッション・クレオパトラ (2002) ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRE (原題) / ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRA (米題) 』『 ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003) TEARS OF THE SUN 』『 マトリックス リローデッド (2003) THE MATRIX RELOADED 』『 マトリックス レボリューションズ (2003) THE MATRIX REVOLUTIONS 』『 ブラザーズ・グリム (原題) (2004) THE BROTHERS GRIMM 』)も、イエスに対するひどい拷問を見て嘆き悲しむ。

 モニカ・ベルッチはマグダラのマリアという大役をもらった。「マグダラのマリア」とは、「新約聖書に出てくる聖女。かつて7つの悪霊に悩まされたがイエスにより癒(いや)された。イエス受難の際は最期を見とどけ、また復活の目撃者としても知られる。<コンサイス カタカナ語辞典より>」という重要人物である。「7つの悪霊」又は「七つの大罪」とは「驕慢(傲慢)・強欲(貪欲)・淫乱(色欲)・激怒(憤怒)・嫉妬・大食(暴食)・怠惰」のことで、映画『 セブン (1995) SEVEN / SE7EN 』はこの七つの大罪を題材にしていた。また、聖母マリアは最近でも『 アサンプション (原題) (2004) THE ASSUMPTION 』でもモチーフになっている。やはり欧米ではキリスト教に関する作品は映画の世界でも数多くある。

 イエスはまた総督ピラトの許に戻され、ピラトはこのメシヤ Messiah (ユダヤ人の待ち望む救世主、キリスト教ではキリストのこと)をどうしたいか、最後にもう一度民衆に尋ねた。すると彼らはイエス・キリストを磔(はりつけ)にするように求めた。結局、こうしてピラトはイエス・キリスト処刑の最終決定を下した。イエスは処刑の地まで、自分で大きくて重い十字架を背負って歩むことを余儀なくされる。そして十字架に、手の平と足に杭を打たれて磔刑にされたのだ。

 この映画『 パッション 』が、これまでのキリストを描いた数多くの映画と異なる点は、キリストの生涯全般でなく最期の 12 時間に絞っていることと、キリストになされた残虐行為の描写が相当激しいことだと言われる。残酷なむち打ち、イバラの冠、金属の先端に棘のついたムチ、手と足に容赦なく打ち込まれた杭というか太い釘。これらの残虐なシーンは、聖書に基づいた真実なので、敢えてそのまま見せているそうだ。それに、ユダヤ人達がイエスを死に追いやった悪者だととられて一時は問題化されたが、ヴァチカン(バチカン) Vatican のローマ法王も、全て聖書の通りだから全然問題ないとお墨付きだ(MSNニュース2004 年 2 月 27 日付けのAFP=時事通信社より)。「イエス自身もユダヤ人だし、母マリアもユダヤ人、十二使徒もユダヤ人。実際に起こったキリストの受難を隠さずそのまま『 パッション 』で見せたかっただけ。」とメル・ギブソンは述べている。

 スクリーンで使われる言葉は、珍しいアラム語 Aramaic ・ラテン語 Latin ・ヘブライ語 Hebrew である。英語は米国でも字幕で出るだけだ。ロケはイタリアで行われている。『 ぼくは怖くない (2003) IO NON HO PAURA (原題) / I'M NOT SCARED (英題) 』でも撮影されたバジリカータ州マテーラ Matera, Basilicata, Italy やローマ Rome, Lazio, Italy である。なお、宗教の話なので、キリスト教の人物・背景・歴史等、間違っていればご容赦ください。

幸の観たい度: 8つ星 
パッション
パッション
Links:  Official Web Site
Official French Site
Trailers:  Windows Media 100k
Windows Media 300k
上映時間 Runtime: 2:06
製作国 Country: アメリカ
USA
製作会社
Production Company:
Icon Productions [us]
Marquis Films Ltd.
全米配給会社 Distributer: Newmarket Film Group [us] (USA)
全米初公開 Release Date: 2004/02/25
日本初公開 R. D. in Japan: 2004/05/ 予定
日本公開情報 : 日本ヘラルド映画
ジャンル Genre: ドラマ/歴史劇
Drama / Historical
MPAA Rating 指定: Rated R for sequences of graphic violence.
日本語公式サイト
http://www.herald.co.jp/official/passion/index.shtml
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
【スタッフとキャスト】
監督: メル・ギブソン Mel Gibson (Directed by)
製作: ブルース・デイヴィ Bruce Davey (producer)
    メル・ギブソン Mel Gibson (producer)
    スティーヴン・マケヴィティ Stephen McEveety (producer)
製作総指揮: エンツォ・システィ Enzo Sisti (executive producer)
脚本: メル・ギブソン Mel Gibson (screenplay)
    ベネディクト・フィッツジェラルド Benedict Fitzgerald (screenplay)
撮影: キャレブ・デシャネル Caleb Deschanel (Cinematography by)
編集: ジョン・ライト John Wright (Film Editing by)
美術: フランチェスコ・フリジェッリ Francesco Frigeri (Production Design by)
音楽: ジョン・デブニー John Debney (Original Music by)
 
出演: ジム・カヴィーゼル Jim Caviezel as Jesus
    マヤ・モルゲンステルン Maia Morgenstern as Mary
    モニカ・ベルッチ Monica Bellucci as Mary Magdalene
    ロザリンダ・チェレンターノ Rosalinda Celentano as Satan
    クラウディア・ジェリーニ  Claudia Gerini as Claudia Procles
    セルジオ・ルビーニ Sergio Rubini as Dismas
    トニ・ベルトレッリ Toni Bertorelli as Annas
    ロベルト・ベスタッツォニ Roberto Bestazzoni as Malchus
    フランチェスコ・カブラス Francesco Cabras as Gesmas
    エミリオ・デ・マルキ Emilio De Marchi as Scornful Roman
    フランチェスコ・デ・ヴィート Francesco De Vito as Peter
    レッロ・ジュリーヴォ Lello Giulivo as Brutish Roman
    アベル・ジェフリー Abel Jefry as Second Temple Officer
    リスト・イーフコフ Hristo Jivkov as John
    ルカ・リオネッロ Luca Lionello as Judas
    ジャレット・J・メルツ Jarreth J. Merz as Simon
    マット・パトレジ Matt Patresi as Janus
    ファビオ・サルトル Fabio Sartor as Abenader
    マッティア・スブラージア Mattia Sbragia as Caiphas
    リスト・ショポフ Hristo Shopov as Pontius Pilate
    ロベルト・ヴィスコンティ Roberto Visconti as Scournful Roman
    ルカ・デ・ドミニチス Luca de Dominicis as Herod Antipas
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
好評の「テキストによる映画の再現(あらすじとレヴュー)」は、鑑賞後アップします。
(■解説とネタばれ:2004/03/01 ◆俳優についてリンク更新:2004/03/01)
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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